2014 Fiscal Year Annual Research Report
光ブロードバンド回線を利用して病院内学級と原籍校を結ぶ学童の復学支援
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23660078
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Research Institution | Oita University of Nursing and Health Sciences |
Principal Investigator |
高野 政子 大分県立看護科学大学, 看護学部, 教授 (30316195)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | インターネット / 小児がん / 復学支援 / 病院内学級 / 原籍校 / 教員 / 双方向通信 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、光ブロードバンドネットワーク(回線)を使いTV会議システムを構築し、それにより原籍校と病院内学級を結んで、小児がんなどで地元から離れて長期入院を余儀なくされている子どもたちに対し、特に学童期に重要な社会性の発達や、友達との相互コミュニケーションを促進することが目的である。学童期の子どもの復学を支援するための介入研究である。 平成26年度は、がんの子どもを守る会大分支部大会(8月27日)に講師として参加し、介入した事例5例について協力をいただき研究を進めた結果を含め講演した。小児がんの経験者(親と子)と教員の5事例への前後のインタビュー結果で、本研究の介入により、復学前の入院中の子どもと保護者の不安軽減ができ、病児と原籍校のクラスメイトとの関係が身近になり、復学時の状況を学校長や担任教諭に可視化できることで連携がスムーズとなるなど、研究の効果が確認されたことを報告した。講演会の後では、支部の保護者とがんの子どもの学習環境などについて意見交換し、入院中から復学がイメージできるように、退院時だけでなく、定期的に原籍校の教員、院内学級の教員、医療者等と合同会議を開催してもらい、支援体制づくりが重要であることなどを意見交換できた。参加者には現在闘病中の小児の保護者もおり、研究協力への関心を示された。 学会発表は、46th Congress of the International of Pediatric Oncology(国際学会 香港 9月25-28日、2013)した。平成26年度は学会発表できず質的研究の論文作成にとり組んだが未だ途中である。第12回日本小児がん看護学会(国内学会、岡山 12月1-2日 2014)では、米国UCSFから招聘した講師が「小児がんの患児へのケア向上に役立つテクノロジー」ということで本研究に触れて日本での先進的取り組みとして紹介された。
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