2013 Fiscal Year Annual Research Report
特定高齢者の生活機能評価項目に加える睡眠の質と昼寝の導入による効果
Project/Area Number |
23660089
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
松田 ひとみ 筑波大学, 医学医療系, 教授 (80173847)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥野 純子 筑波大学, 医学医療系, 研究員 (50360342)
柳 久子 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (10241811)
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Keywords | 高齢者 / 昼寝 / 睡眠の質 / 昼寝開始時間 / 昼寝所要時間 / 後期高齢者 / 高血圧 |
Research Abstract |
高齢者(北海道、福島県、茨城県、沖縄県)を健康段階別に区分し、特に一次予防事業対象者(介護認定は受けていないが、予備軍として糖尿病、高血圧などで医療機関での継続的なフォローを要する)の昼寝と関連要因を検討した。調査は、質問紙として基本属性、ピッツバーグの睡眠質問票、GDS-15、SF8を聴取した。また、活動量計と連続血圧計を用いて、日内変動に関する測定を行った。その結果、75歳以上の高齢者は夜間の睡眠の質が低いこと。夜間の睡眠の質が低下している高齢者は、翌日の昼寝を40分以上とることによって補完していること。また、昼間の睡眠は、17時前に行うことにより、日中の活動を促進し疲労を回復してる様相が捉えられた。また、睡眠の質を活動量計で得られたデータである睡眠効率から、80%以上と80%未満高群と低群に分けて検討した。高血圧疾患のある高齢者は、夜間の睡眠の質が低下し、昼寝による効果が得られていない可能性が見出された。糖尿病のある高齢者では、有意差が見出されなかった。 以上より、昼寝の開始時間については、先行研究では15時前にとることなどが推奨されていたが、本研究により17時前であれば夜間の睡眠の質を脅かさないと考えられた。また、昼寝の所要時間については、30分が定説となっていたが、約40分が夜間の不眠等を補完していると考えられた。年齢においては、後期高齢者といわれる75歳以上に睡眠の質に関連する課題が大きいと捉えられた。年齢区分別に比較し、昼寝のアプローチの方向性を具体的に検討する必要性が示唆された。
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Research Products
(3 results)