2012 Fiscal Year Research-status Report
地域で生活する精神障害者の対人関係能力の育成による自立支援システムの構築
Project/Area Number |
23660090
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
日下 和代 群馬大学, 保健学研究科, 教授 (40302872)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂入 和也 群馬大学, 保健学研究科, 助教 (80361369)
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Keywords | 準実験研究 / 精神障害者 / 就労支援 |
Research Abstract |
本研究は、地域で生活している精神障害者を対象に心の知能指数・Emotional Intelligence Quotient (EQ)の向上に向けた教育的な関わりを行って、EQ教育、人間関係・コミュニケーションスキル教育プログラムを作成し実施すると共に、就労におけるジョブコーチ制を導入したシステム作り、社会参加を促進するケアシステムの構築と実践を行う。この取り組みを通して、精神障害者の就労や社会参加を支援し、生活満足度QOL を高めることを目的とする。さらに、これらのプログラムやシステム導入の精神障害者就労支援としての評価を行い、精神障害者就労支援に有効な要素を研究期間内に明らかにすることを目指すものである。 平成24年度は、まず介入群の精神障害者を対象に、1回目の対人関係能力(EQ)と生活満足度(QOL)を調査した。その6週間後に同様の2回目を調査し、その間を対照時期とした。2回目調査後、介入である教育プログラムにおる教育を90分×3回(3週間)実施し、2回目調査後から6週間後に同様の3回目調査を実施し、2~3回目を介入時期として、比較分析を行った。 その結果、対人関係能力(EQ)では介入前後の比較において、介入時期が、下位項目では、「目標追求」「楽天主義」に、対応因子では、「対人コントロールに、最終的な3領域においては、「状況対応」において有意に高くなっていた。QOLについては、介入時期が、「13.医療」「20~23.対人交流」「24.愛されている感じ」で、有意に高くなっていた。低くなっている項目は、1項目もなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
介入群の精神障害者を対象に、EQ理論と方法論を取り入れ、人間関係・コミュニケーションスキル教育を2施設で実施する予定であったが、大学の業務に終われ、今年度は、1施設の介入で終わってしまった。今後は、もう1施設においても介入を行い、対象数を増さなければならない。また、就労におけるジョブコーチ制を導入したシステム作りについては、なかなか進まず、したがって、社会参加を推進するケアシステムの構築を行なうことはできていない。
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Strategy for Future Research Activity |
もう1箇所の研究対象施設において、介入群の精神障害者を対象に、EQ教育、人間関係・コミュニケーションスキル教育プログラムを実施し、対象数をさらに増やすとともに、就労におけるジョブコーチ制のシステムと、社会参加を推進するケアシステムの運営を行いデータ数を増やしていく予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
群馬から東京の大学に転勤し、介入する施設は群馬県内にあるため、かなりの交通費と時間を要することが考えられる。(新幹線利用) 介入時パソコンを使用するため、データ保存専用のノートパソコンを購入する予定である。 また、移動時にメールや作業をするために、携帯に便利な iPad か iPad mini の購入を検討している。 介入によって対人関係能力と満足度の向上を目指しているが、その効果と有用性をさらに明確にするために、対象者数を増やし、研究結果を分析してまとめ、今年度中に学術学会に発表する予定である。
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