2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23660096
|
Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
吉田 久美子 大阪医科大学, 看護学部, 教授 (40259388)
|
Keywords | 子どもの虐待予防 / ネットワーク構築 / ネットワークー評価 / ヘルスプロモーション |
Research Abstract |
子どもの虐待予防対策には、被虐待者である子どもと虐待者に対して、発生予防と早期発見・早期対応、保護・支援の切れ目のない総合的支援となって行われることが不可欠である。子どもに関わる関係機関のネットワークに住民代表を加え、住民と協働することで子どもの虐待予防の効果的なネットワーク構築の方法論を探求する。平成10年から市が中心になって立ち上げたネットワーク会議の中で関係機関との連携・調整の方法を分析した。 ネットワークの参加者で、関係機関の役割を明確にするために、終了したケースや事件等になった事例検討を行い、関係機関の特徴(強み)を明らかにし、関係機関の役割図を作成し共通認識を図った。また、困難事例から自分たちのできることを考え役割図に含めていた。関係機関でできることを各組織内の事業と位置づけるために、PDCAサイクルを利用し、年度当初に前年度の評価を踏まえ、虐待予防活動に関する事業目標および計画を立てネットワーク会議の中で、報告することで共有し、ネットワーク全体で検討を行っていた。年度末には、各機関から評価を行い、ネットワーク会議の中出検討を行い、次年度計画につなぐ事を実施していた。ネットワーク会議の運営において、PDCAサイクルを利用し、参加者全員で活動の評価をすることが参加者の意欲につながること、全員に結果が見えることにおいて効果的な運営方法のひとつであることが明確になった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
関係機関代表者の転勤等で考え方の相違があり、子どもの虐待予防ネットワークと要保護児童対策協議会の整合性の検討がされ、新たな参加者募集が遅くなっている。
|
Strategy for Future Research Activity |
個別インタビュー数を増やしていくことで、ネットワークが活性化する要因を検討する。 (1) 子どもの虐待防止ネットワークに参加しているメンバーが集まり目的の共有化を図る。①子どもの虐待防止ネットワークに参加しているメンバーが自らの問題を認識しているか、QOLや生活状況を主観的にどうとらえているかをノミナル・グループプロセス法にて事前評価する。②事例検討や既存資料から地域にある問題やニーズの、社会指標やデーターを分析し、主観的データーを確認する。③そのニーズの推定要因や望まれる目標の決定要因の裏付け、目標や目的を明確にして優先項目を決定する。④介入モデル地域を決定する。(2)子どもの虐待防止ネットワークで、子どもが健やかに安全に暮らせるまちの条件を考え、それを実現するために必要な条件を話し合い提案する。(3)子どもの虐待防止ネットワークで理想の条件を整えるために、機関が何をすべきか考え、具体的な目標策定と社会資源の開発検討を行う、具体的な評価指標を検討する。(4)地域おける子どもの虐待予防に必要な具体的な行動計画書を作成する。(5)関係機関で子どもが健やかに安全に暮らせるまちを達成するための条件を考える。 (2) 平成10年子どもの虐待予防ネットワーク会議から、平成22年度までの会議のアウトカム評価、プロセス評価、ストラクチャー評価とネットワーク会議において、各組織と住民への波及効果と参加者の自主的な活動を支える条件を探るために、ネットワーク会議参加者へ半構造的面接を実施し検討したことを報告書にまとめる
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
子ども虐待予防ネットワークの開催が遅れたため、会議の中で検討する研究課題が進んでいない状況にある。 会議の開催費用と人件費および報告書作成費用
|