2011 Fiscal Year Research-status Report
社会参加を希望する在宅頸髄損傷者のセルフマネジメント能力の理論化
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23660098
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
岡田 麻里 岡山大学, 保健学研究科, 助教 (90534800)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | セルフマネジメント / 在宅 / 頸髄損傷者 / 社会参加 / 概念分析 |
Research Abstract |
頸髄損傷者は四肢麻痺のため日常的なケアニーズが多く、閉鎖的な環境に陥りやすい。そのため、頸髄損傷者が社会とつながりをもちながら、QOLの高い在宅生活をおくるためには、主体的なセルフケア能力を高める支援が大切である。そのため、頸髄損傷者が自ら望む在宅生活を実現するためのセルフマネジメント能力とは何かを明らかにし、理論化していくことを本研究の目的としている。 1年目である平成23年度の目的は、国内の脊髄・頸髄損傷者に関する文献を収集し、在宅頸髄損傷者のセルフマネジメント能力の概念分析を行うこととした。2000年から2011年までの医学中央雑誌データベースを用いて、システムマティックレヴューを行った。キーワードは、「セルフマネジメント」「セルフケア」「頸髄損傷」「在宅」「看護」を用いた。分析方法はRodgersのアプローチを用いた。概念分析に関する講義・ゼミへの参加、資料の収集、直接的な指導を受けるなど、概念分析の手法について学習した。概念分析の結果は、地域看護学会学術集会などの、関連学会で発表する予定である。さらに、国内の文献だけでなく海外の文献も収集しつつ、当事者への面接調査やフォーカスグループインタビューの準備を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
頸髄損傷者のセルフマネジメントに関する概念分析の結果がまとまりつつある点は、初年度の目標の概念分析についての手法を学ぶための時間がかかった。
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Strategy for Future Research Activity |
概念分析の結果を学会で発表した後、再度検討し論文化する。倫理審査を受けた後、在宅頸髄損傷者への面接調査およびフォーカスグループインタビューを実施する予定である。面接内容およびフォーカスグループインタビューの内容はすべて録音し、逐語録を作成予定である。分析方法は、木下の提唱する修正版グラウンデッドセオリー・アプローチを採用する。看護の質的研究者や在宅看護研究者らに助言を得ながら、分析を進める。結果は在宅ケア学会等で発表することを検討している。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度は、フォーカスグループインタビューを行うための、研究協力者への謝礼および交通費、会場費等が必要となる。また、面接内容を録音したものを分析するための、逐語録作成費用が必要となる。前年度繰り越した46,980円は、逐語録作成費用に充てる予定である。 さらに、まとめた結果の指導を受けにいくための交通費、結果を発表するための学会参加費および交通費等が必要となる。
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