2011 Fiscal Year Research-status Report
ケアマネジャーの介護者支援に関する力量形成教育プログラムの開発
Project/Area Number |
23660104
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Research Institution | Ishikawa Prefectural Nursing University |
Principal Investigator |
林 一美 石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (30279905)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 智可 石川県立看護大学, 看護学部, 助手 (80601666)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | ケアマネジャー / 介護者支援 / 力量形成 / 教育プログラム |
Research Abstract |
【研究の目的・研究実施計画】 本研究は、ケアマネジャーの介護者支援に関する力量形成の教育プログラム開発のための基礎資料を得ることを目的としている。そのために、現制度下のケアマネジャーの介護者支援の実態を明らかにするとともに、介護者法(Carers Act)が制定されている英国のケアマネジャーの介護者支援やその教育から知見を学び、教育プログラム構築の参考にしてゆく計画である。(平成23年度)の研究実施計画は以下のようであった。1.ケアマネジャーの介護者支援に関する国内外文献検討と調査枠組みの検討、2.日本のケアマネジャーの介護者支援に関する調査、3.研究代表者の渡英による(英国介護者支援に関する)現地フィールドの情報収集・交渉準備【研究の成果の具体的内容・研究の成果の意義、重要性等】1.ケアマネジャーの介護者支援に関する国内外文献検討と調査枠組みの検討をした。「介護者支援」は介護者のニードを捉えた「支援」でなければならない。ケアマネジャーから受けている介護者支援が介護者にとって望む援助であるのかを明らかにし、介護者の支援ニーズに対するケアマネジャーの役割について検討することを目的に聞き取り調査をした。2.NHS,Carers Act,CarersUK等の(英国)ホームページについて概観した。3.研究代表者が英国調査に向けて必要な情報を得るために現地視察をした。英国の包括的ケアシステム知るために、補完的なケアを提供しているホリスティック・ケア・センター/終末期患者・家族が病院内だけではなく生活するコミュニティでケアを受けるためのホスピスハウス/近代的なホスピスの先駆けである「聖クリストファ-・ホスピス」等を視察した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
【日本におけるケアマネジャーの調査】 介護者のケアニーズとそれに対する居宅介護支援事業所のケアマネジャーの介護者支援を明らかにすることを研究目的として、家族介護者の会を通して研究協力を得た9名の家族介護者に聞き取り調査を行った。現在、分析途中である。【英国におけるケアマネジャーの調査】 平成23年度の英国視察では、訪問した医療施設が終末期ケアに関して教育・研究機能を有するだけでなく、地域への貢献をおこなっていることを知った。また、英国の終末期ケアに関するフォーマル・インフォーマルな機関・施設やそこで働く職種の役割、機能について知ることができた。実際に行われているセラピーや患者・家族へのアプローチを体験し、ケアプログラムの充実を実感できた。しかし医療施設を中心とした視察であったため、地域の介護者支援体制やケアマネジャーにつながる情報を充分に得ることができず、予備調査目的は充分に果たせなかった。本研究は、英国の介護者支援に関する情報収集と予備調査が不可欠である。しかし現段階では、英国の介護者支援体制やケアマネジャーについての情報収集が大幅に不足している。英国のケアマネジャーに関する情報リソースがきわめて少なく、アクセスに困難を要している。
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Strategy for Future Research Activity |
【平成24年度】1.日本におけるケアマネジャーの調査については、ケアマネジャーの介護者支援能力獲得に関する経験知の聞き取り調査をおこなう。2.英国におけるケアマネジャーの調査については、調査交渉をおこなうための現地視察・交渉を行う目的で再度の予備調査をおこなう。具体的には、研究代表者の渡英にて、英国の地域で介護者支援をおこなっている(高齢者)介護者のサポートセンターを中心とした視察と、(高齢者)介護者支援を行うケアマネジャーにアクセスし、情報収集を行う予定。【平成25年度】 平成24年度英国視察を踏まえ、研究者2名にて渡英し調査をおこなう予定。平成23~25年の調査データをもとに、ケアマネジャーの介護者支援に関して、日・英の実態から検討を行い、得られた結果をとりまとめ、成果発表をおこなう。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
1.日本におけるケアマネジャーの調査については、ケアマネジャーに関する聞き取りをおこなうための必要諸経費(旅費、交渉のための通信費、データ入力のための人件費、図書購入等の消耗品費等)10万円を予定している。。2.英国におけるケアマネジャーの調査については、研究代表者の渡英費、現地を視察し交渉を行うための交通費、滞在費、通訳雇い上げ等の人件費、謝礼等を50万円を予定している。
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