2012 Fiscal Year Research-status Report
認知症グループホームにおける“なじみの場づくり”を促進するケア指針の開発
Project/Area Number |
23660106
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Research Institution | Nagano College of Nursing |
Principal Investigator |
細田 江美 長野県看護大学, 看護学部, 助教 (10290123)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
千葉 真弓 長野県看護大学, 看護学部, 准教授 (20336621)
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Keywords | なじみの場づくり / 認知症高齢者 / 認知症対応型グループホーム |
Research Abstract |
認知症ケアにおいて、そのケアの在り方がその人が住む場所で暮らし続けるためのケアに重点が置かれるようになり、グループホームにおいても地域密着型の多機能化が推進されつつある。このような背景を受け、より的確に事象をとらえるため、アンケート内容の検討を慎重に行った。アンケートのフェイスシートを作成するにあたり、別件にて進めているグループホームにおける終末期ケアの調査より、経営母体別や併設施設の有無、多機能化の実施などケア体制に生ずることが明らかになり、フェイスシートの再検討を行い、法人格、併設施設の有無、多機能化の実施状況、職員の勤務体制、配置数などを加えた。 また、昨年から行った基礎調査から抽出された質問項目の検討についてはプレテストを行い、対象者が看護師のみではないこともグループホームの性質上多いため、質問項目を抽象的な言葉でなく実際に日常行っているケア内容の平易でイメージしやすい表現に修正した。実際には、「なじみの場づくりのために行っているケア(日常生活の中で顔色や表情の変化などを観察する、その高齢者が使いなれた言葉を使って話しかけるなど)24項目挙げ、「そのケアを意識的にどの程度行っているか?」・「どの程度必要だと考えているか?」の質問項目とした。さらに、日常生活行動に対する援助(電話を使える、地域住民と戸外で交流できる、簡単な洗濯や洗濯も物を干すことができるなど)12項目に関しても、同様の質問項目とした。 この調査表を、再度現場のスタッフに呈示し、違和感がないかを検討確認した。現在、ワムネットから無作為に抽出した全国3000のグループホームに発送段階である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
思いのほか、グループホームにおけるスタッフの構成が有資格者から無資格者まで幅が広く、その背景も年齢も多岐にわたっていたため、質問項目表現の決定に時間を有した。また、所属大学における新たなる教育課程の開設準備の必要性が生じたため、研究時間の確保が少なからず困難であった。しかし、質問項目も精選され、調査表発送段階まで到達しており、本年度中の分析、成果発表は可能であると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、回収された調査結果を分析し、なじみの場づくりのために必要だと考えていることと、実際に行っていることを日常生活行動とケアの2項目において比較分析を行い、なじみの場づくりのために必要なケアを抽出する。また、意識と実際に相違がある場合、どのような課題があるのかをディスカッションし、解決策を探る。また、施設の特徴も踏まえた分析も行う。それらを総合し、ケアの指針を導き出す。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
1.アンケート送付に必要な通信費および物品費 2.調査結果のデータ入力煮かかわる人件費 3.ディスカションなど、専門的知識の提供のための謝金 4.成果報告のための旅費
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