2011 Fiscal Year Research-status Report
地域高齢者見守りに対する住民意識向上のための教育啓発プログラムの効果評価
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23660108
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
河野 あゆみ 大阪市立大学, 看護学研究科, 教授 (00313255)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津村 智惠子 甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 教授 (40264824)
金谷 志子 大阪市立大学, 看護学研究科, 講師 (00336611)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 地域看護 / 在宅看護 / 高齢者 / 見守り / 住民教育 |
Research Abstract |
地域住民のコミュニティ意識の活性化と「適度な世話焼き」が可能な人間関係づくりは地域高齢者見守り支援には重要である。また、地域住民への高齢者見守りのための意識を啓発する教育プログラムの必要性はあり住民研修が地域で展開されているが、学術的なエビデンスは十分に蓄積されてはいない。 本研究の目的は、地域高齢者見守りへの住民意識の向上を図る参加型教育啓発プログラムを作成し、その効果を評価することである。そのことは、地域住民が高齢者見守りの必要性を主体的に考え、地域見守り活動の活性化につながると考える。 平成23年度は、地域住民における高齢者見守り意識向上のための教育啓発プログラムの枠組みを作成した。本プログラムはその内容は「(1)地域見守り支援の必要性と意義を知る」、「(2)地域見守りの考え方を知る」、「(3)地域見守り訪問の実際を知る」、の3回から構成される。また、プログラム第2回目の「(2)地域見守りの考え方を知る」で活用する視聴覚教材を作成した。この視聴覚教材は、地域包括支援センターなどで高齢者見守り支援を行っている保健福祉専門職等からコンサルテーションを受けながら作成したものである。その内容は、認知症の初期症状として、徘徊や物盗られる妄想を呈した高齢者の変化に近隣住民が気づくというシナリオを作成し、媒体化を図った。なお、教材の長さは約10分であり、タイトルは「ご近所が気づく認知症のサイン」というものである。 今後は作成したプログラム枠組みにしたがって、教材の追加を行うことを計画している。さらには、地域住民の研修に教材等を用いて、プログラムの理解度などの面から効果を評価する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成23年度中にすべての視聴覚教材を完成させ、平成24年度に効果評価を行う予定であったが、プログラム「(3)地域見守り訪問の実際を知る」で活用する予定の視聴覚教材の作成が残っている。教材の大まかな素案は、保健福祉専門職のコンサルテーションを受けながら作成できているが、平成24年度前半にて、教材を完成させ、平成24年度後半においてプログラム評価を行う予定である。以上の経過から、上記区分どおり、達成度を評価する。
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Strategy for Future Research Activity |
進捗状況について、やや遅れているが、進行は十分取り戻せることは可能である。教材作成を着実に進めているとともに、研究フィールドとなる地域と良好なコミュニケーションを図りながら、プログラム評価を行う準備を進めることが重要である。既に、数年前より、大阪府下のいくつかの地域で見守りに関する住民研修や住民組織づくりなどに関わっており、研究遂行の見通しは明確にたっていると予測する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度も今年度と引き続き、教材作成に研究費を使用する。また、作成したプログラム試案について、実際に地域住民を対象に展開するため、効果を評価するために、展開状況について、録音などを用いて記録する予定である。それらの逐語化にあたってのテープ起こしや資料整理などに研究費を使用することを計画している。
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