2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23660112
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Research Institution | Gunma Paz University |
Principal Investigator |
鈴木 珠水 群馬パース大学, 保健科学部, 准教授 (80458471)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
馬醫 世志子 群馬パース大学, 保健科学部, 講師 (10458474)
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Keywords | 化学物質過敏症 / 環境保健 / ライフスタイル / アレルギー / 保健指導 |
Research Abstract |
本研究は、化学物質過敏症の啓発及び予防策を検討することを目的として、化学物質過敏症の高リスク群の検討と、その関連因子についての調査研究である。最終年度である平成25年度は県内の高校全80校に調査を依頼し、21校から協力を得た。 調査票は21校6,144名に配布し、5,775名から回答を得て(回収率94.0%)、欠損値等がない4,630名(有効回答率80.2%)を対象とした。アレルギー体質の検討では、花粉症61.6%、蕁麻疹30.9%、アトピー性皮膚炎18.2%であった。シックハウスの診断ありは0.4%、化学物質過敏症の診断ありは0.5%であった。 QEESI(化学物質過敏症のスクリーニング検査)はSensitivityとSpecificityが検証されているHojoのカットオフ値を用い、Chemical Intolerance≧40、Symptom Severity≧20、Life Impact≧10の3条件揃った対象を高リスク群415名(8.9%)とし、対照群は4215名(91.04%)であった。この2群と21校の高校別で検討したところP=0.024で有意であった。 群別に属性、生活習慣、居住環境を分割表の検定を行い、有意水準からかけ離れた変数を除外し変数増加法(尤度比)によるロジスティック回帰分析を行ったところ、女性に多い、アトピー性皮膚炎がある、金属アレルギーがある、手足の冷えがある、疲労を感じやすい、新築入居がある、異臭を感じる、就寝時間が遅い、自覚ストレスが多いことが化学物質過敏症の高リスクに影響していると考えられた。 このモデルに選択されなかった変数で分割表の検定で有意であったものは、改築増築、高速道路、工場、ごみ処理場、運動習慣などであった。有意ではなかったが、高リスク群は平熱34.5-35.9度が34.5%で対照群は31.0%と低体温がやや多い傾向にあった。
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