2012 Fiscal Year Annual Research Report
クラウド基盤におけるメモリ管理の高度化による消費電力削減手法の研究開発
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23680002
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Research Institution | National Institute of Information and Communications Technology |
Principal Investigator |
河合 栄治 独立行政法人情報通信研究機構, テストベッド研究開発推進センターテストベッド研究開発室, 室長 (40362842)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 省エネルギー / 情報システム / オペレーティングシステム / メモリ管理 / クラウドコンピューティング |
Research Abstract |
本研究では、近年普及が進む仮想化環境を前提とし、サービス性能を維持しつつ、主記憶メモリの消費電力を柔軟に削減するフレームワークの構築を目的としている。 研究の2年目である本年度は、メモリの非同期的管理機構の応用として、プロセスにおけるメモリ縮減量とそのサービス性能の関連について、実際のネットワークサービスを実適用先として想定し、メモリ縮減量とサービス性能の関連をプロファイルとして管理することのできる仕組み(性能管理機構)について検討した。これは、ネットワークのワークロードとシステムのワークロードを考慮しつつ、いくつかのパラメータを汎用的な性能指標として用いるものである。また、最終的には消費電力削減要求に対して応答可能なシステムとする計画であるが、そうした動的な状況の変化に対して急激な性能劣化を起こさないだけの処理余力を最適化する手法についても検討した。今後はこうしたシステムパラメータの精緻化、正確性を向上する予定である。 次に、近年注目を集めているSoftware Defined Networking (SDN)技術の本フレームワークへの応用を検討した。本研究では、特にクラウド等のネットワークサービス提供システムを対象として、その性能の頑健性を向上することを目的としているが、ネットワーク側の動的な最適化がSDN技術により可能になりつつある。本研究で提案するメモリの非同期的管理機構の制御と連携し、こうしたシステム系全体でのフィードバックをするためのフレームワークについて検討した。こうした連携により、サービス品質のさらなる頑健性の向上が期待できることが判明した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
提案している仕組みの新たな応用の仕組み等も検討が進みつつあるため。
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Strategy for Future Research Activity |
ハードウエアとしてのチップセットのメモリ管理機能について、当初想定していたものと実装機能が異なるため、その対応策を検討する必要がある。また、ネットワークサービス性能向上のため、SDN技術との連携の仕組みについての検討についても今後は強化していく。
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