2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23680060
|
Research Institution | Hyogo University of Health Sciences |
Principal Investigator |
坂口 顕 兵庫医療大学, リハビリテーション学部, 准教授 (80454792)
|
Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
|
Keywords | 理学療法 / 物理療法 / 電気刺激療法 / 微弱電流刺激 / 創傷治癒 / 軟部組織損傷 |
Research Abstract |
本研究の目的は,二相性微弱電流刺激(MES)が,整形外科疾患等の手術後の創部に対してどのような効果があるかという臨床に即した研究と,皮膚や筋といった軟部組織損傷の治癒に対してどのような効果があり,どのように作用するかを明らかにすることで,二相性MESのエビデンスを蓄積することである. まず,臨床部分については,足関節周囲の骨折後の患者に対し,術後早期の固定時期からMESを長時間使用することで,腫脹を抑制し,固定除去後の関節可動域角度の制限を減少させることができた.このような結果から,MESは術後の炎症期から組織修復過程において,何らかの影響を与えることが考えられたため,次に組織損傷に対する影響を基礎実験にて確認した. 皮膚全層欠損モデルラットを作成し,創部に対して毎日二相性MESを30分間使用することで,非介入に比べ,創部の面積が減少することが確認された.組織学的な観察では,二相性MES使用群は,非介入群に比べて,炎症期から組織修復期で創部周囲に集積するマクロファージの数が減少していたことから,この時期において,組織修復のステージ進行を促進していると考えられた. また,糖尿病モデルラットを用いた皮膚全層欠損モデルにおいても同様に,創部の面積を,より早く縮小させることが確認された.糖尿病罹患患者の創部は,治癒が遅延することが知られており,二相性MESが糖尿病罹患患者の創傷治癒に対して効果がある可能性が示唆された. 一方,スポーツ現場において頻繁に発生する筋損傷に対し,近年では二相性MESが経験的に用いられているが,そのエビデンスは皆無であった.今回,筋損傷モデルラットに対して,二相性MESが張力回復を促進させること,組織学的に筋組織の再生を促進することが確認された. これらのことから,二相性MESが,軟部組織の損傷に対して有効であることが確認された.
|
Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|