2011 Fiscal Year Annual Research Report
歩行中の転倒リスク評価・警告装置の開発-日常の歩容を見守ることによる転倒数減少策
Project/Area Number |
23680062
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (A)
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
小林 吉之 独立行政法人産業技術総合研究所, デジタルヒューマン工学研究センター, 研究員 (00409682)
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Keywords | つまずき / 転倒 / 歩行 / 人間生活環境 / 医療・福祉 |
Research Abstract |
本研究では,これまで申請者が実施してきた「歩行中の転倒に関する研究」で得られた知見に,近年(独)産業技術総合研究所デジタルヒューマン工学研究センター(産総研DHRC)で開発が進む「健康サービスのための歩行評価技術」を組み込み,これまでの転倒予防・健康増進に関する研究や製品でターゲットとされてこなかった者を主な対象とした,『日常生活の歩容を見守り転倒リスクを利用者にフィードバックすることで,転倒の発生件数を減少させる仕組み』を検討し,このような仕組みを実現する装置の開発を行うことを目的とした. この目標を達成するために,本年度は研究計画に基づいて1)簡易的に計測可能なセンサを用いて歩容を評価し,先行研究で報告されている転倒のリスク因子を抽出するための手法の検討,及び2)リスク因子を精度高く抽出するために必要なデータベースの作成の2つの課題を行った.まず1)については,既に産総研DHRCが保有する歩行データベースを用いて,先行研究でつまずきやすさを表す指標として報告されているつま先クリアランスを歩行中の床反力から予測する回帰式を導出した.その結果,誤差が約3.8mmの精度でつま先クリアランスを予測できるようになった.また2)について,上記データベースに登録されているデータが若年健常者のデータであったため,今後よりつま先クリアランスを精度高く推定するために65歳以上の高齢健常者20名分のデータを計測し,データベースの拡充を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
研究者所属機関内外との連携により,本テーマに関連した他テーマも進んでおり,それらとの積極的な情報交換などを行っている.その結果,研究計画段階では開発が必要と考えられたプログラムの一部などが他所から提供されるなどされ,その結果当初の予定以上に計画が進行している.
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Strategy for Future Research Activity |
今後も基本的には当初の計画通りに研究を推進する.ただし,上述の通り研究の一部分については当所の予定よりも進んだ点があるため,それらについては次年度以降の計画を前倒しで実施する.また,その分目標をやや広く設定し,単に転倒リスクを評価する装置を開発するだけでなく,それを実際の現場にも展開して実用化の手掛かりをつかみたいと考えている.
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