2012 Fiscal Year Annual Research Report
レーザー同位体分光による古水温の高精度復元法の開発
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23681006
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Research Institution | Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology |
Principal Investigator |
坂井 三郎 独立行政法人海洋研究開発機構, 海洋・極限環境生物圏領域, 技術研究副主任 (90359175)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | レーザー分光 / 古水温 / 酸素同位体 |
Research Abstract |
本年度の目的は「高感度レーザー分光」と従来の「リン酸-炭酸塩の反応による二酸化炭素精製法」をリンクさせた炭酸塩の高感度レーザー方式酸素同位体分光法の確立をめざした上で、水温と塩分条件をかえて飼育した生物源炭酸塩のΔ47とδ18Oを測定し、Δ47-飼育水温の換算式を導きだすことである。 前半部の分光法の確立については、新規の分光計であることもあり、開発をすすめる段階で、様々なクリアすべき問題点が浮き彫りとなった。特に、装置およびサンプルガスを一定温度に保つことが精度確保には必須であることが判明し、そのための装置改良を進めることで精度を向上することができた。 後半部のΔ47-飼育水温の換算式については、分光装置の改良に時間を費やしたため完了していないが、次年度の前半には実施できる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新規の分光計を用いた研究であることから、開発をすすめる段階で、様々なクリアすべき問題点が浮き彫りとなった。特に、装置およびサンプルガスを一定温度に保つことが精度確保には必須であることが判明し、そのための装置改良を進めるための時間が予想以上に必要であったため。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度までの研究で、レーザー同位体分光による高精度酸素同位体測定の方法と解決すべき問題点はクリアにできているので、順次解決して本手法を確立する。また生物源炭酸塩によるΔ47-飼育水温の換算式の作成については、すでに異なった水温下での飼育によるアラゴナイト(あなご)を準備できており、本測定手法が確立次第、計測を行う予定である。それを踏まえて、次年度の後半で実際の地質試料への適用を試みる。
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