2012 Fiscal Year Annual Research Report
外場作用下での異形粒子配向集積による非最密充填型新規コロイド結晶の創製
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23681020
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
長尾 大輔 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (50374963)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | ナノ材料 / 自己組織化 / 異型粒子 |
Research Abstract |
共焦点レーザー顕微鏡による3次元粒子集積構造を解析するため、ダンベル型の異型複合粒子(ダンベル型複合粒子)に蛍光色素を内包させた。ダンベル型複合粒子は、シリカ粒子を無機コアとしポリメタクリル酸メチルをシェルとするコアシェル粒子から、球状のポリスチレン部位を突出させた構造をとるが、今回はシリカ粒子に蛍光色素を取り込ませた。その結果、ダンベル型複合粒子中のシリカ部位のみが蛍光を発するようになり、同複合粒子が高濃度で集積した状態でも、無機コアの配置を明確にできるようになった。 外場応答性に関しては、電場と磁場の両者に応答する複合粒子として、可動性コアを球形のシリカシェルに内包させた卵型の複合粒子を合成した。本複合粒子は、コア粒子の周囲が中空構造であり、非最密充填構造に適したビルディングブロックとなる。可動 性コアには磁性ナノ粒子が埋め込まれており、外磁場のON/OFFによってコアをシェル内部で動かせることも大きな特徴である。実際に同粒子を水中に分散させ、光学顕微鏡で観察したところ、シェルが固定された状態でも内包したコアがブラウン運動する様子を確認できた。同粒子の水分散液に交流電場を印加すると、印加電場方向に対して鎖状構造を形成するが、その鎖状構造体に磁場を合わせて印加しても、鎖状構造体内でコア粒子が動くことを明らかにした。また外部磁場あるいは磁場を印加したとき、コア粒子が偏心する場合もあり、本複合粒子は異方性粒子としてみなすこともでき、今後新規なスイッチング材料としての応用も期待できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今回調製した蛍光シリカ粒子は、異型ダンベル粒子の長時間観察には必ずしも適していないが、短時間の構造解析には利用あり、本研究はおおむね順調に進展している。外場を利用した粒子の集積化に関しても、電場や磁場を利用して新しい非最密充填型の粒子配列構造が十分に見出されている。
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Strategy for Future Research Activity |
異型複合粒子ならびに卵型の中空粒子の合成を今後も継続する。粒子の大きさと形状がともに単分散な粒子については、電場あるいは磁場作用下での粒子の集積化を図る。2次元(シート状)の集積構造を得る場合には低い粒子濃度で、3次元集積構造を得る場合には高い粒子濃度で粒子を集積させる。2次元集積体については、従来の光学顕微鏡によるミクロな評価に加えて、反射スペクトルによるマクロ評価も行う。3次元集積体については、蛍光微粒子合成条件の探索も行いながら、引き続き共焦点レーザー顕微鏡による評価を試みる。
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Research Products
(12 results)