2013 Fiscal Year Annual Research Report
量子ドットの位置・形状制御による高機能エレクトロニクス・フォトニクス素子の開拓
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23681029
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
柴田 憲治 東京大学, ナノ量子情報エレクトロニクス研究機構, 特任講師 (00436578)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 量子ドット / テラヘルツ電磁波 / 単一電子トランジスタ |
Research Abstract |
本年度は、「電界効果による量子ドットサイズの大幅な変調と機能性の発現」と「単一量子ドット高機能電子デバイス・フォトニクスデバイスの実現」に取り組むと同時に、研究の取りまとめを行った。以下に、各項目についての成果を記述する。 [電界効果による量子ドットサイズの大幅な変調と機能性の発現] 位置と形状制御された量子ドットを用いて高機能素子を実現するには、電界効果によってドット中の電子の閉じ込めサイズを自在に変化させることが必須である。しかし、これまでは、量子ドットのサイズが小さすぎることが原因で、その電子状態を電界変調することは非常に難しい状況だった。本年度の研究で、イオン液体をゲート絶縁膜とする新しいゲート電圧の印加手法を世界に先駆けて量子ドット構造に適用することで、量子ドットトランジスタの電子状態を従来の100倍の効率で電界制御することに成功した(K. Shibata et al., Nature Communications, vol. 4, pp. 2664 (2013))。本研究により、10nm級の自己組織化量子ドット構造の電子状態の制御性が飛躍的に向上し、その次世代素子応用に新たな展開を開くものである。本研究成果は、プレスリリースされ、日本経済新聞や日刊工業新聞、化学工業日報などで報道された。 [単一量子ドット高機能電子デバイス・フォトニクスデバイスの実現] 位置と形状が制御された2重結合量子ドットを用いた超伝導クーパー対の分離実験や、テラヘルツ帯の単一スピンポンピング素子、量子ビットに向けた素子の試作を行うと同時に実証実験を推進した。まだ克服すべき課題は多いが、自己形成量子ドットの位置・形状制御技術に基礎を置いた新機能デバイスの開発と、単一の光子やスピン、クーパー対に情報機能を持たせた情報素子の実現に新しい可能性を示すことができたと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(13 results)