2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23683002
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Research Institution | National Graduate Institute for Policy Studies |
Principal Investigator |
安田 洋祐 政策研究大学院大学, 政策研究科, 助教授 (70463966)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | オークション / ゲーム理論 / ミクロ経済理論 / 制度設計 / 市場競争 |
Research Abstract |
本研究では、携帯電話の周波数帯域やインターネットの検索連動型広告の入札などに代表される、新しいオークション制度が市場競争へ与える影響を、ゲーム理論や産業組織論の分析ツールを用いて、様々な視点から理論的な分析を行った。 特に焦点を当てたのは、入札を通じた免許やライセンスの配分がその後の市場競争に直接影響を与える状況における、効率的なオークション設計である。免許数を増やせば勝者である参入企業数が増加し市場はより競争的になるものの、場合によっては経済厚生を悪化させることが知られており(「過剰参入定理」)、免許を誰が落札するかは、当該市場の将来の動向を大きく左右する。 本研究では、ある市場に免許を取得した既存企業がいる場合に、追加的な免許をどのような仕組みのオークションで販売すれば、経済厚生を最大化するように参入を促すことができるかを検討した。成果として、様々な環境のもとで具体的に最適なオークション制度を導くことに成功した。さらに、こうして求めたオークションの仕組みが、より複雑な経済環境においても已然として高いパフォーマンスを示すことを明らかにした。こうした頑健性は、本研究を単なる理論的検討にとどめることなく、現実的な政策提言へとつなげるための重要な肯定的な結果である。 本研究と連動して、平成24年1月からは、東京大学の松島斉教授を代表とする研究・提言組織「オークション・マーケットデザイン・フォーラム」に積極的に参画し、我が国で導入が検討されている次世代携帯電話の周波数オークションの具体的なデザインについて調査・研究も行った。本研究のアイデアを部分的に取り入れ、いくつかの具体的なオークションの仕組みから、日本の携帯電話市場の実情にあった仕組みを、理論・経済実験の両面から検討し、他のメンバーと共に報告書としてまとめた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)