2012 Fiscal Year Annual Research Report
二重ベータ崩壊測定のためのカルシウム48同位体濃縮
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23684015
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
梅原 さおり 大阪大学, 核物理研究センター, 助教 (10379282)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 二重ベータ崩壊 / 同位体濃縮 / カルシウム |
Research Abstract |
二重ベータ崩壊核であり測定に大きな利点を持つカルシウム48を、クラウンエーテル樹脂を用いた泳動実験により濃縮し、大量生産に向けその濃縮効率を評価することを目的とする。カルシウム48は、二重ベータ崩壊の測定を行う際に多くの利点を持つ一方、自然同位体比が低いという不利点を持っているが、本研究の濃縮によってそれを克服できる。 カルシウム48濃縮をするために、本研究では、1、 濃縮泳動実験パラメータの最適化、2、 中型カラムを用いた濃縮、を行った。 まず、濃縮泳動実験パラメータの最適化、では、「各種樹脂を用いたカルシウム吸着量の調査」、を行なった。異なるクラウンエーテル、担体を用いた樹脂を用いた実験データを収集し、濃縮効果の高い樹脂を探索するとともにその性能を評価した。また、溶媒によるカルシウム吸着効果を調べた。その結果、メタノール・エタノールなどアルコールを用いることで、酸濃度に対するカルシウム吸着量を大幅にあげることができることがわかった。 また、中型カラムを用いた濃縮、として、これまでの16倍の体積のカラムを用いた測定を行なった。塩酸10リットルを用いた泳動実験で、カルシウム吸着量の低下がないことを確認した。また、その際の同位体効果(分離係数)にも低下がないことを確認した。これにより、大量の樹脂合成を行っても、樹脂性能のばらつきはなく、安定した同位体効果が得られることを証明した。一方、同位体比(分離段高さ)には、予定よりも若干の低下が見られた。この結果をもとに、実際の大量濃縮システムの設計を行なう際のカラム形状を検討した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)