2011 Fiscal Year Annual Research Report
ニュートリノにおけるCP対称性の破れの探索のための二次粒子強度モニターの開発
Project/Area Number |
23684016
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (A)
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
中平 武 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 准教授 (30378575)
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Keywords | ニュートリノビーム |
Research Abstract |
本研本研究では、大強度陽子加速器J-PARC を用いた長基線ニュートリノ実験において、将来ニュートリノにおけるCP対称性の破れの探索を行うことをめざし、高精度でニュートリノビームと反ニュートリノビームの性質を比較するための二次粒子強度モニターの開発を行っている。二次粒子強度モニターは、強い放射線環境下に置かれるため、強い放射線耐性をもつ無機材料を用いた電流変流器(CT)の開発が本研究の目標である。開発したCTの試験すべき項目としては、無機材料のケーブルを用いても二次粒子が発生する10ns幅のパルス電流に対して十分な高周波特性をもつ点と、CTの実際の使用環境で二次粒子の照射により発熱することに対応して高温下で動作する点である。 本年度は、J-PARCニュートリノビームラインの構造を考慮した二次粒子強度モニターの詳細検討を行った。J-PARCのニュートリノビームラインでは3台の電磁ホーンを使用して二次粒子の収束を行なっているが、空間的制約から、第二ホーンと第三ホーンの間に二次粒子強度モニターを設置することを想定することとした。J-PARCの加速器やニュートリノ一次ビームラインでの使用実績のあるファインメットコアと、無機材料のみを使ったケーブルとしてMIケーブルを選定し、CTの試作機の試作を進めた。また、CTの満たすべき点を試験するテストベンチの構築をすすめた。CTの試作機に対してヒータによる熱負荷を与えて、CT試作機のひずみを測定するシステムの構築をすすめ、環境下でのCT試作機の機械的健全性が評価できるようになった。また、CTの試験用に校正用の試験電流を発生させるテストベンチも構築し、CT試作機の信号応答性を評価できるようになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度には、試作したCTの試験を行って、基本的な電流測定の性能と、構造的、機械的に問題がないことを目標としていたが、CT試作機の製作に想定以上に時間がかかっており、試験の実施が翌年度にずれ込むこととなってしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
現在は、CT試作機の製作を早急に完了させることを目標として研究を進めている。CT試作機を製作する上で問題となっているのは、無機材料のケーブルの金属被覆の接地方法およびケーブル端末処理の方法の設計に検討を要しているためである。この点の詳細設計を詰め、試作機の完成とその試験の実施をめざしている。
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