2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23684043
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
平賀 岳彦 東京大学, 地震研究所, 准教授 (10444077)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | フォルステライト / 粒界すべり / 選択配向 |
Research Abstract |
本年度は、新たに導入された試験機を用いて、フォルステライト+ダイオプサイトの二相系の引っ張り+圧縮試験が行われた。二つの変形様式と試験後の試料中の結晶選択配向性を調べることにより、変形メカニズムの特定が期待された。まず、変形特性として、粒径依存型のクリープであること、引張り歪が300%を超える超塑性型の変形であること、応力指数が~1であることが分かった。また、均質だった相の分布が、圧縮方向に凝集していくのが見られ、粒界すべり卓越の拡散クリープであることが分かった。SEM-EBSD法により、フォルステライトの結晶選択配向が調べられ、温度によってその配向性が変化すること、引っ張り方向に強いa軸集中を起こすこと、粒子形が静的な条件で異方成長するほど、選択配向が強くなることが示された。これは、粒界すべりが特定の結晶学面上で生じ、すべりと共に粒子の流動方向へ回転することによって、選択配向が生じることを示す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
種々の電顕法を使用することで、変形メカニズムの詳細を明らかにすることが出来た。拡散クリープにおける選択配向の形成を示すことができ、これは従来のマントル流動の常識を覆す発見をすることが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
粒界すべりに伴う選択配向の詳細なメカニズムはまだ分かっていない。特に、粒界の異相界面におけるすべりのし易さが、その形成に関わっていることが予想され、それを明らかにすべく、試料にマーカーをつけることで、すべりの定量化を行うことを計画している。
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Research Products
(3 results)