2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23684045
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
薮下 彰啓 九州大学, 総合理工学研究科(研究院), 准教授 (70371151)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 宇宙化学 / 化学物理 / 光化学反応 / 天文学 / 星間化学 / 反応素過程 / 氷星間塵 / レーザー |
Outline of Annual Research Achievements |
開発した装置を用いてこれまでH2O氷、ならびにH2Oと他の化学種との混合氷の光化学反応素過程の研究を行ってきた。今年度は主にCO/H2O混合氷についての研究を行った。COを含むH2O氷においてはCO2やCH3OHなどの分子の生成が確認されており、COは始原的分子といえる。またCOは分子雲中に気体としても存在している。これまでの他グループによるCO光脱離の研究において波長依存性や収率などが報告されているが、光脱離したCOの持つエネルギーや脱離メカニズムについてはほとんど研究されていない。 氷薄膜はアモルファスH2O氷と多結晶H2O氷の2種類を作製し、H2O氷薄膜上にCOを蒸着した。試料に157 nmパルスレーザー光を照射してCOを光脱離させた。続いて、脱離したCOをNd:YAG励起色素レーザーで共鳴多光子イオン化し飛行時間型質量分析計で検出した。CO(v=0, 1)の飛行時間分布を測定した。またPGOPHERを使って脱離したCOの回転温度を求めた。赤外反射吸収分光法を用いてH2OとCOの吸着量を見積もり、また生成物を確認した。 8 Kに冷却したアモルファスもしくは多結晶H2O氷にCOを吸着させて157 nmレーザー光を照射するとCO2とCH3OHが生成することが赤外反射吸収スペクトルより確認できた。アモルファスH2O氷から光脱離したCO(v=0)の飛行時間分布は3成分で構成されていた。多結晶H2O氷の場合も同じく3成分であった。振動励起したCO(v=1)も光脱離し、その飛行時間分布も3成分で構成されていた。また各成分の回転温度を求めたところ、平均並進温度と回転温度には正の相関があることが分かった。これらの結果よりCOの光脱離ダイナミクスならびに光化学反応過程について考察した。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Characteristics of atmospheric aerosols containing heavy metals measured on Fukue Island, Japan2014
Author(s)
T. Hidemori, T. Nakayama, Y. Matsumi, T. Kinugawa, A. Yabushita, M. Ohashi, T. Miyoshi, S. Irei, A. Takami, N. Kaneyasu, A. Yoshino, R. Suzuki, Y. Yumoto, S. Hatakeyam
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Journal Title
Atmospheric Environment
Volume: 97
Pages: 447-455
DOI
Peer Reviewed
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