2013 Fiscal Year Annual Research Report
タンデムへテロフリーデルクラフツ反応を鍵としたヘテログラフェン類の創製
Project/Area Number |
23685020
|
Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
畠山 琢次 関西学院大学, 理工学部, 准教授 (90432319)
|
Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
|
Keywords | フリーデルクラフツ / π共役化合物 / グラフェン |
Research Abstract |
本応募課題研究では,これまで関心を集めながらも研究が遅れている「ヘテログラフェン」に着目し,そのボトムアップ合成を可能とするヘテロFriedel-Crafts反応と多重クロスカップリング反応の開発を行う.一連の研究で得られる化合物群は,ヘテログラフェンの部分構造に相当する拡張π共役系からなる分子,即ち,ヘテロナノグラフェンであり,その構造解析と物性測定を通じて,これまで理論化学的予測に留まっていたヘテログラフェンの詳細を明らかとする.これら基礎研究に加えて,有機エレクトロニクス材料としての応用研究を行うことで,「ヘテログラフェンの化学」を一つの研究分野として確立することが本研究の最終目標である.今年度は,前年度までに合成に成功したヘテロナノグラフェン類の有機エレクトロニクス材料としての応用を検討した。その結果,含BNナノグラフェン類が両性半導体特性と比較的大きな三重項エネルギーを示し,有機EL素子の優れたホスト材料となることを見出した。従来のCBPに代表されるホスト材料と比較して,発光効率と素子寿命のいずれも大きく向上することから,現在,実用化研究を進めている。また,含Pナノグラフェン類は,優れた電子輸送能特性を示すことから,有機EL素子の電子輸送層やn型FET素子材料として有用であることも明らかとなった。また,これらヘテロナノグラフェン類は,すべて市販品より2~5工程で合成可能であり,グラムスケールでの供給が可能であることから,有機エレクトロニクス材料としてのみならず,ヘテログラフェンのボトムアップ合成の出発物質としても高い有用性が期待できる。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(10 results)