2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23685031
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
湯浅 順平 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 助教 (00508054)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | プローブ / タンパク / 構造変化 / 変性 / 時間分解 / CPL / キラリティー / 希土類錯体 |
Research Abstract |
本申請研究の目的は円偏光発光(CPL)を利用して、ヒトテロメア末端で形成されるDNA四重鎖の超分子構造変化をリアルタイムに追跡することである。具体的にはグアニン四量体に相互作用した超分子発光プローブ(レポート分子)の円偏光発光(CPL)を測定する。この円偏光発光は発光プローブがキラルな超分子構造であるグアニン四量体と相互作用することで誘起される。これまでにレポート分子として、発光性もユーロピウム錯体の合成を試みてきた。しかしながら、これらのユーロピウム錯体は水系の溶媒に対して溶解性が低いことが問題であった。本年度はこの点を解決するために、水系の溶媒に対して溶解性を有するユーロピウム錯体の合成を行なった。光増感部位としてスクシンイミド基を2つ有するビピリジンを合成した。錯体に水への溶解性を与える配位子としてグリコール酸を配位子として用いた。有機溶媒中におけるユーロピウムイオンと配位子との滴定実験から、ユーロピウムイオン2つに対してビピリジン配位子が1分子、グリコール酸が3分子配位した錯体が自発的に形成されることがわかった。このユーロピウム錯体は水に対して高い水溶性を示し、水中において高い発光量子収率を示した。またこの実験の過程で、ユーロピウム錯体に由来する発光スペクトル形状が、溶液の温度変化に対して等発光点をもって変化することを見いだした。このスペクトル形状変化は10℃から60℃の温度変化に対して高い可逆性を示した。このユーロピウム錯体が溶液の温度変化を発光スペクトルの形状変化によって計測することの出来る新規レシオメトリック温度センサーとして機能することを明らかにした(Chem. Commun., (2014), DOI:10.1039/c4cc00704b.)。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)