2012 Fiscal Year Annual Research Report
電荷種の相互作用を駆動力とした光・電子機能マテリアルの創製
Project/Area Number |
23685032
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
前田 大光 立命館大学, 薬学部, 准教授 (80388115)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | π共役系 / イオン認識 / 超分子集合体 / 構造制御 / ピロール誘導体 |
Research Abstract |
イオン認識能を有する空間制御可能(非環状)型π共役系を合成し、次元性・階層性を有する組織構造・マテリアルの開発など、新機能の発現へ向けた展開を行った。たとえば、平面状レセプター–アニオン会合体は立体型カチオン(第四級アンモニウムカチオン)共存下において、電荷積層型集合体を基盤とした中間相を示すマテリアルを形成した(CEJ 2012)。また、レセプター周辺に適切な置換基を導入することにより(一例としてChem. Commun. 2012)、平面状レセプター–アニオン会合体と平面状カチオンを構成ユニットとして、同一の電荷種からなる積層型集合体の寄与を有するマテリアルの創製を実現した(CEJ 2012)。長鎖アルキル基を有するカチオンを適切に選択し、ソフトマテリアル形成能を有さないレセプター–アニオン会合体との組み合わせにより、多様な集合体形態を基盤とした中間相を発現することを見出した(JACS 2013)。一方、溶液中でπ共役系分子の構造変化に起因する電子・光物性を検証し、らせん構造を示すレセプター–アニオン会合体は、キラルな対カチオン共存下において、イオンペア形成を駆動力としたキラリティ誘起を発現し、高い円偏光発光特性を示すことを明らかにした(ACIE 2012)。また、放射状レセプターオリゴマーによる多様なアニオン駆動型構造に関する知見も得た(Chem. Commun. 2013)。 また、平面状イオンペアを基盤とした集合体を基盤とした中間相の発現を明らかにした(CEJ 2013)。さらに、相反するイオン部位を有する双性イオンをモノマーとした、動的共有結合性を有するオリゴマー・ポリマーの形成を実現した(CEJ 2013)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
イオン認識能を有する空間制御可能(非環状)型π共役系の合成を実施し、それをビルディングブロックとした集合体・イオンマテリアルの創製・物性評価(とくに電荷輸送能の評価)に成功したため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後もイオン認識能を有する空間制御可能(非環状)型π共役系の合成を継続し、とくに同一電荷種からなる集積型構造形成手段の確立、さらに高効率電荷輸送能を示すマテリアルの開発に焦点を当て、研究を推進したい。
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[Journal Article] Asymmetric Induction in the Preparation of Helical Receptor–Anion Complexes: Ion-Pair Formation with Chiral Cations2012
Author(s)
Haketa, Y.; Bando, Y.; Takaishi, K.; Uchiyama, M.; Muranaka, A.; Naito, M.; Shibaguchi, H.; Kawai, T.; Maeda, H.
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Journal Title
Angew. Chem., Int. Ed.
Volume: 51
Pages: 7967-7971
DOI
Peer Reviewed
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