2013 Fiscal Year Annual Research Report
細胞オルガネラ局在性を有する金属イオン蛍光プローブの開発と一細胞多重染色への応用
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23685039
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
多喜 正泰 名古屋大学, 物質科学国際研究センター(WPI), 准教授 (70378850)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 亜鉛イオン / 銅一価イオン / 蛍光プローブ / ミトコンドリア / 蛍光イメージング |
Research Abstract |
ミトコンドリア局在能を有する亜鉛および銅一価蛍光プローブの開発し,各プローブの機能評価および生細胞を用いた蛍光イメージングを行った。 ①タンパク質との共有結合部位を有するミトコンドリア局在型亜鉛蛍光プローブの開発 前年度まで得られた研究成果を踏まえて,新たな亜鉛イオン結合部位を有するプローブを開発した。これを用いてミトコンドリアをラベル化し,その後亜鉛イオンに対する蛍光応答性について検討したところ,これまでの蛍光プローブに比べ非常に大きな蛍光増大が観測された。この細胞に内在性チオールマスキング剤であるNEMを添加したところ,ミトコンドリア近傍での蛍光上昇が確認されたことから,グルタチオンに取り込まれていた亜鉛イオンが放出され,ミトコンドリアに移行したことが示唆された。また,蛍光強度の変化は亜鉛イオン濃度変化のみを表しており,ミトコンドリア膜電位の影響を受けないことも示された。 ②スピロ環の開閉反応を利用した銅一価蛍光プローブの開発 前年度で得られた銅一価蛍光プローブRdlTPA-TPPの細胞内における局在について検討した。銅イオンを含まない培地で培養したHeLa細胞に対してRdlTPA-TPPを加えたところ,細胞内部から点状の蛍光が観測された。共染色実験の結果から,この蛍光は酸性オルガネラと一致していることがわかり,プローブのごく一部が酸性領域に局在し開環していることが明らかとなった。続いて銅イオンを含む培地で培養した細胞を用いて検討したところ,ミトコンドリアからの非常に強い蛍光が観測され,局所的な細胞内銅イオンの検出に成功した。一方,先に示した酸性オルガネラからの蛍光強度については変化が認められなかったことから,リソソームなどには銅一価イオンプールが存在しないことが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(13 results)