2013 Fiscal Year Annual Research Report
分子揺らぎの寄与する有機半導体キャリア伝導機構解明と高移動度トランジスタの開発
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23686005
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
植村 隆文 東京大学, 新領域創成科学研究科, 特任講師 (30448097)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 有機半導体 / 有機トランジスタ |
Research Abstract |
本課題の最終年度となる今年度は、「分子揺らぎの寄与する有機半導体キャリア伝導機構」に関して、特に様々な共同研究と、研究者間での議論を更に深める事ができた。特に、日本物理学会において、本研究代表者が「有機半導体におけるスピン自由度と電荷ダイナミクス」という題でシンポジウムを企画し、電荷ダイナミクスにおいて分子揺らぎを考慮することが重要であるということを有機半導体の研究者コミュニティに広く理解して頂けたと感じている。 また、本研究課題における、「高移動度トランジスタの開発」という観点からは、今年度、新たな分子構造有する有機半導体分子の利用によって、大きな進展が得られた。本研究課題申請の際に提示していたペンタセンや、DNTTと比較して、分子揺らぎの影響が小さいと考えられる、屈曲型コアを有する新規有機半導体分子が共同研究者によって開発された。この分子では、移動度が非常に高いということに加えて、結晶中における自由回転などの分子揺らぎが抑制されるため、液晶相転移温度が高いなど、デバイスの応用上非常に意義の大きい「高耐熱性」という特性を有する有機半導体材料となった。 さらに本研究では、高移動度であるだけでなく、実際に高移動度であるが故に高速に動作する新規トランジスタの開発に成功した。高速に動作させるためには、金属・有機半導体界面に起因する接触抵抗を低減する必要があるが、本研究ではこの接触抵抗をデバイス構造の工夫によって低減することに成功し、大気中で安定に動作する有機トランジスタとして、蒸着膜で20 MHz、塗布膜で10 MHzという世界最高の遮断周波数を有する高性能有機トランジスタの作製に成功した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Split-Gate Organic Field-Effect Transistors for High-Speed Operation2014
Author(s)
T. Uemura, T. Matsumoto, K. Miyake, M. Uno, S. Ohnishi, T. Kato, M. Katayama, S. Shinamura, M. Hamada, M.-J. Kang, K. Takimiya, C. Mitsui, T. Okamoto, and J. Takeya
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Journal Title
Advanced Materials
Volume: in press
Pages: in press
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] V-Shaped Organic Semiconductors With Solution Processability, High Mobility, and High Thermal Durability2013
Author(s)
T. Okamoto, C. Mitsui, M. Yamagishi, K. Nakahara, J. Soeda, Y. Hirose, K. Miwa, H. Sato, A. Yamano, T. Matsushita, T. Uemura, and J. Takeya
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Journal Title
Advanced Materials
Volume: 25
Pages: 6392-6397
DOI
Peer Reviewed
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