2013 Fiscal Year Annual Research Report
超短パルス電子ビームを用いたリアルタイム2Dテラヘルツ分光システムの開発
Project/Area Number |
23686018
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Research Institution | 0082626 |
Principal Investigator |
黒田 隆之助 独立行政法人産業技術総合研究所, 計測フロンティア研究部門, 主任研究員 (70350428)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | テラヘルツ / 光源技術 / 分光技術 / 加速器 / 高性能レーザー |
Research Abstract |
本研究は小型加速器ベースの高出力テラヘルツ光源を開発し、その高出力テラヘルツパルスによる時間領域分光法を確立させ、リアルタイム2D吸収スペクトルを取得する手法を目指すものである。本年度は昨年度同様、産総研Sバンド小型リニアックにおいて超短パルス電子ビームを生成し、コヒーレント放射による高出力テラヘルツパルスをEOサンプリング法をベースとした時間領域分光実験を行った。EO結晶としては、昨年度は5mm厚のZnTe(100面)結晶を用いていたが、本年度は検出帯域とコヒーレント長を考慮し、1mm厚とした。プローブ光としては、加速器と同期したTi:Saフェムト秒レーザーを用い、テラヘルツパルスと同時にEO結晶に集光した。結晶を透過したプローブ光は、高コントラストの偏光子を透過させ、プローブ光の位相変化をPhotoDiode(PD)によって検出し、テラヘルツ時間波形の取得を行った。その時間波形をフーリエ変換することでスペクトルを得るが、時間ジッターを500フェムト秒以下にすることで、0.1~2.0 THzの範囲でのスペクトル取得に成功した。サンプル測定では、既知のサンプル(ポリエチレン)によるシステム評価として、テラヘルツ領域における屈折率測定を行った。また、実サンプル測定では、模擬麻薬の測定を行い、実環境によるスペクトル測定に成功した。但し、今後の再現性の確認や測定精度の向上が必要である。更なる測定精度向上のため、シングルショット時間領域分光用のチャープパルス・プロ-ブ光を最適化し、70 nm(FWHM)の波長分散で約10 ps程度までチャープしたプローブ光を生成した。これによるシングルショット計測システムにおける時間分解能は15 fsであり、高精度なシングルショット計測への目途を立てることができた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)