2014 Fiscal Year Annual Research Report
大規模経済データにみられる相転移挙動の計算科学的研究
Project/Area Number |
23686019
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大西 立顕 東京大学, 情報理工学(系)研究科, 准教授 (10376387)
|
Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 不動産市場 / アベノミクス / バブル / 超並列計算 / スケーリング / 電話帳 / 経済物理学 / 社会物理学 |
Outline of Annual Research Achievements |
まず,不動産市場のバブル度を解析した.2015年に入り,不動産市場の過熱感を計るいくつかの経済指標が警戒を示し始めた.そこで,最新の中古マンション売買データを入手し,開発したバブル度を測る手法を活用して直近の不動産バブルを分析した.バブル度は,2012年秋から継続的に警戒レベルの1を越えるようになり,2014年末から2015年4月にかけて6ヶ月連続で1を越え,ピークの2月には1.6となった.このときのバブル度の空間分布を観測した結果,都心の中心部がバブル度の高い状態になっていることが判明した.本手法で算出したバブル度も,他の経済指標と同様に少し過熱感のある状態になっていたことが分かった. 次に,時空間の大規模経済データとして全国版・業種情報付き電話帳データについても分析を行った.電話帳データには全国のあらゆる店舗・施設の地理空間情報が収録されており,数ヶ月毎に情報が更新されるため,詳細な分析が可能である.マクロな空間スケールでみると都市の様々な統計量(病院数,学校数,特許数,犯罪数など)は人口のベキ乗に比例することが知られている(都市のスケーリング則).電話帳データを活用して市区町村単位の空間スケールで店舗・施設数を分析した結果,多くの業種の店舗・施設数についてスケーリング則を観測することができた.さらに,スケーリング則に注目してスケーリング指数を詳細に観測することで,業種の特徴付けを行った.
|
Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(5 results)