2011 Fiscal Year Annual Research Report
ナノスケール熱制御を目指した近接場蛍光熱顕微鏡の開発とナノ構造制御への新しい展開
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23686036
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (A)
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
田口 良広 慶應義塾大学, 理工学部, 専任講師 (30433741)
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Keywords | ナノ熱工学 / 近接場光 / 蛍光寿命 / 計測技術 |
Research Abstract |
本申請課題「ナノスケール熱制御を目指した近接場蛍光熱顕微鏡の開発とナノ構造制御への新しい展開」は、ナノ構造の温度分布を高精度にモニタリング可能な近接場蛍光熱顕微鏡を開発し、精緻な熱制御に基づく近接場光学熱脱離を利用した自己組織化単分子膜の熱的ナノパターニング手法を新規に構築することを目的としている。ナノレベルでリアルタイムモニタリングしながら近接場光学熱脱離によるソフトかつクリーンなナノパターニングが実現すれば、ナノ熱工学に基づく革新的材料創成を我が国から先導することが可能となり、ナノ熱工学システムデザインと呼べる新しい学際領域を拓くことができ、学術的にも工学的にも意義深い。 平成23年度は、ナノ領域の定量的な温度計測の実現を目指し、近接場蛍光熱顕微鏡の感度を飛躍的に向上させることに成功した。 1.近接場ファイバープローブのFDTD解析を行い、近接場光の励起強度を飛躍的に向上させる先端形状を明らかにした。また、設計したファイバープローブを作製するファブリケーションプロセスを提案した。本ファイバーは励起効率ばかりでなく集光効率も向上していることがわかった。 2.シミュレーションより、量子ドットの褪色を抑制し、ファイバーの自家蛍光を低減する最適な励起光強度を明らかにした。また、ファイバー長さを考慮した新しいキャリブレーション理論を構築し、定量的な蛍光寿命算出が可能となった。 3.上記ファイバーとフォトニッククリスタルファイバーを融着した高精度近接場光学ファイバープローブを開発することに成功した。特に融着プロテクト機構により歩留まりが格段に向上した。 4.量子ドットの蛍光寿命測定より、従来手法と比較して100倍の感度向上を達成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の計画以上の感度向上を達成しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度以降も当初に計画した研究内容で遂行していく予定である。
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Research Products
(14 results)