2011 Fiscal Year Annual Research Report
SRモータ搭載EVの低トルクリプル・高効率協調マルチドライブ
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23686045
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
後藤 博樹 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教 (90374959)
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Keywords | 電気機器工学 / 電気自動車 / マルチドライブ / トルクリプル低減 / 高効率化 |
Research Abstract |
地球環境への配慮から,電気自動車やハイブリッドカーが注目されているが,それらの多くは希土類元素を用いた磁石が用いられており,近年,その希土類元素の入手性が特定国に依存していることが問題になっている.そこで,申請者は希土類元素を用いないSRモータに着目している.特に,SRモータはその頑健性や低コスト性から,究極の電気自動車駆動方式である,インホイールダイレクトドライブに適していると考えられる.しかし,SRモータの欠点として,トルクリプルが大きく,高効率なトルク制御法が確立していないことが指摘されている.本研究課題では,インホイールSRモータを搭載した電気自動車における各輪駆動用モータのトルクリプルの低減、高効率駆動、および駆動回路の高効率化・低コスト化を目的として,複数のSRモータ間にわたる瞬時トルク制御法およびSRモータのマルチドライブ用低コスト・高効率駆動回路の提案と実証を行った. 平成23年度の研究においては,おもにシミュレーションによるアルゴリズムの検討と小型モータみよる制御実験によって,次のような成果を得た. (1)シミュレーションによるマルチドライブトルクリプル低減制御アルゴリズムの検討のため,高速かつ大規模・長時間シミュレーションが可能なシミュレーション方式を確立し、マルチドライブ時におけるトルクリプル制御手法を明らかにした. (2)高速DSPを用いてリアルタイムシミュレータを構築し,実モータ制御と連成して,本アルゴリズムの本アルゴリズムの有効性を明らかにした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成23年度の研究においては,当初の計画通り,シミュレーションによる制御アルゴリズムの確立と小型モータを用いた制御実験による提案制御手法の有効性の確認が行えたため,十分な成果が得られたといえる.
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度の研究においては,提案制御を実現するのに最適な駆動回路について,まず,回路シミュレータSimplorerによる検討を行い,最適な回路方式の決定と制御を含めた評価を行う.その後,小型SRモータを用いた実証実験をにより,その有用性を確認する.この際の駆動回路は信頼性の確保のため,プリント基板を設計する。設計には現有のプリント基板設計専用ソフトウェアEagleを用いる予定である.
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