2013 Fiscal Year Annual Research Report
太陽電池の効率向上へ向けた光電変換材料でのフォトニック結晶効果の探求
Project/Area Number |
23686050
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
冨士田 誠之 大阪大学, 基礎工学研究科, 准教授 (40432364)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | フォトニック結晶 / 光電変換材料 / 光吸収 / 光捕獲 / 光閉じ込め / 太陽電池 |
Research Abstract |
フォトニック結晶は固体結晶と同様に周期性をもち,光のエネルギーに対するフォトニックバンドが形成され,光モードの制御が可能になる.本研究課題の対象となる太陽電池は,光電変換材料において光を吸収し,キャリアを発生させることで,光を電気エネルギーへ変換するデバイスであり,いかに光の捕獲・吸収を効率よく行うかが,重要なポイントである. 今年度は,昨年度までに得られた,フォトニック結晶中において光が閉じ込められる光子寿命と光吸収係数で光子が失われる光子寿命が一致するような整合条件において,フォトニック結晶中の光吸収割合が最大になるという結果に基づき,広い範囲をもつスペクトルにも応用可能な設計方法を見いだすことを目指した. フォトニック結晶を構成する格子点の大きさ,深さ,格子点形状および,光電変換層の厚さといった構造パラメータを調整することで,光吸収効果とのバランスの取れたフォトニック結晶を作用させることができる光モードを複数発生させることを試みた.その際,光電変換デバイスでは電極としても働く金属反射鏡の導入で,新たな光モードの導入ができることを見いだし,5分の1波長程度の厚さの半導体シリコンにおいて,中心周波数の17%という広い帯域で90%以上の光吸収が得られた. ここで,光電変換層の厚さを2分の1波長程度まで厚くすることで,厚さ方向に対する高次の光モードを発生させ,高次のモードも光吸収に寄与させることで,吸収帯域をさらに広くし,さらには,面内において4重周期をもつ超格子構造を導入することで光モードの数をさらに増大させる構造を検討した.その結果,AM1.5の太陽光スペクトルを考慮した波長500-1000 nmに対する光吸収率が58%となり,フォトニック結晶なしの33%およびランダムテクスチャ構造の56%よりも高くできるという設計を得ることに成功した.
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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