2011 Fiscal Year Annual Research Report
高耐圧化CMOS回路のMEMS集積で創るエネルギー自立型分散水上走行素子
Project/Area Number |
23686053
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (A)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
三田 吉郎 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (40323472)
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Keywords | MEMS / 太陽電池 / ポストプロセス |
Research Abstract |
水上走行する小型の昆虫類に着想を得て、環境から電気エネルギーを収集する回路によって動力を得て水上を移動することができる、エネルギー自立型の超小型(1cm以下)アクチュエータ素子を実現し、更に複数のチップによって整列、順序入れ替えなどの協調動作デモンストレーションを行なう。上記トップダウン研究により、自律分散マイクロシステムの研究分野に 基本素子が自走し組み換えが可能という新規概念を提供し、実 現の過程で集積化マイクロシステム(MEMS)向け集積回路(VLSI)ポストプロセス後加工技術の新たな展開に資する要素技術のボトムアップ的な革新的成果を得る。 4つのタスクによって、(1)環境から取り出した電気エネルギーを用いて(2)自走し、(3)隣接素子間でコミュニケーションを行なって、(4)協調動作を創発する、MEMS融合VLSI素子の実現を目指す。それぞれゴールとして、以下の成果物が得られる見通しである。(Task 1)10V級EWODアクチュエータを電圧変換器無しで駆動可能とするオンチップ高電圧発生素子、(Task 2)水面に浮かび、チップに抱かせたバブルレット(小泡)の形状を切り替えて推力を発生する、表面張力制御型アクチュエータ素子と制御回路、制御手法、(Task 3)チップ同士が隣接したときにデータ通信を行なう近傍素子通信回路とプロトコル、(Task 4)個々の自立水上歩行素子の協調によって、意味のある動作を行なわせるための自律分散アルゴリズム。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1年目は、(Task 1)10V級EWODアクチュエータを電圧変換器無しで駆動可能とするオンチップ高電圧発生素子について研究を行ない、(T1.1)光発電素子の分離高圧化プロセスの安定化(現在、定性的な基礎動作のみ確認されている)を行なった後、(T1.2)高耐圧EWOD動作に対して最も効率の高い素子面積設計指針を明らかにすることができた。 集積化MEMSプロセス技術が鍵となるが、様々な技術的課題に遭遇したものの、何度かの試作を通じて安定化するようになってきた。
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Strategy for Future Research Activity |
ひきつづき(Task2) 表面張力制御を利用したマイクロアクチュエータに取り組む。特に、複数素子の協調動作のためには、1ストロークでは不十分であって、連続動作が本タスクの最重要課題である。2ストローク以上の連続動作には、複数の制御電極に印加する電圧を順次切り替える、パターンプログラミング可能なEWOD-VLSIチップを必要とする。従って(T2.1)VLSI上へのEWODチップの試作プロセスの開発に最優先で取り組む。チップ実現に必要なポストプロセス(T1.1)(T2.1)の安定化を受けて、(T2.2)後の実験で使用するEWODチップの試作を行なう。
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Research Products
(6 results)