2011 Fiscal Year Annual Research Report
集積化可能な超高速カーボンナノチューブ発光素子開発
Project/Area Number |
23686055
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
牧 英之 慶應義塾大学, 理工学部, 専任講師 (10339715)
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Keywords | カーボンナノチューブ / 発光素子 / 半導体 / 光集積回路 / 光・電子集積回路 / 光通信 |
Research Abstract |
本研究では、カーボンナノチューブ用いて超高速・超小型・省電力・低コストの発光素子を開発することを目的としている。ここでは、半導体での電子・正孔再結合による発光素子および黒体放射による発光素子について検討する。その発光機構の解明と発光特性向上を進めるともに、光ファイバーでの光通信の実演やシリコシ上への発光素子の集積化、光インターコネクトの実演を目的としている。 本年度は、半導体カーボンナノチューブを用いた発光素子における高輝度化の検討や黒体放射発光素子における高速変調特性について調べた。半導体カーボンナノチューブを用いた発光素子では、フィルム上のカーボンナノチューブ薄膜を用いることにより、一本のカーボンナノチューブと比べて高輝度な発光素子の作製に成功した。また、その発光機構について検討するために、用いた半導体カーボンナノチューブの吸収スペクトルと比較したところ、発光スペクトルに得られている複数の発光ピーク位置が吸収スペクトルのピーク位置と概ね一致していることが示され、励起子またはバンド間での再結合による発光であることが示された。また、黒体放射発光素子では、発光の高速変調性を観測する測定系を従来から改善することを試み、その結果応答速度が1ns以下の高速応答性が得られることを明瞭に観測することに成功した。 また、この高速変調性の機構を解明するために、熱伝導方程式および黒体放射スペクトルのシミュレーションを試み、理想的には10Gbps程度の高速応答も可能であることが示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の目的通り、カーボンナノチューブ発光素子の発光機構を解明し、高速応答性の原理についても示すことができた。加えて、計画には示されていない半導体カーボンナノチューブ薄膜を用いたデバイスの作製にも成功した。
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Strategy for Future Research Activity |
順調に研究が進んでいることから、その発光機構の解明と発光特性向上を引き続き進めるともに、光ファイバーでの光通信の実演やシリコン上への発光素子の集積化、光インターコネクトの実演を目指す。
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Research Products
(3 results)