2012 Fiscal Year Annual Research Report
集積化可能な超高速カーボンナノチューブ発光素子開発
Project/Area Number |
23686055
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
牧 英之 慶應義塾大学, 理工学部, 准教授 (10339715)
|
Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
|
Keywords | カーボンナノチューブ / 発光素子 / 半導体 / 光集積回路 / 光・電子集積回路 |
Research Abstract |
本研究では、カーボンナノチューブを用いて超高速・超小型・省電力・低コストの発光素子を開発することを目的としている。ここでは、半導体での電子・正孔再結合による発光素子および黒体放射による発光素子について検討する。その発光機構の解明と発光特性向上を進めるともに、光ファイバーでの光通信の実演やシリコン上への発光素子の集積化、光インターコネクトの実演を目的としている。 これまでに、半導体カーボンナノチューブを用いた発光素子における高輝度化の検討や黒体放射発光素子における高速変調特性について調べた。半導体カーボンナノチューブを用いた発光素子では、フィルム上のカーボンナノチューブ薄膜を用いることにより、一本のカーボンナノチューブと比べて高輝度な発光素子の作製に成功したが、さらにパルス電圧や矩形波を印加することにより、高速変調性も有していることが明らかとなった。また、黒体放射素子では、高周波が印加可能な素子の構造を検討することにより、これまでよりも高周波印加が可能となり、高速変調性が改善した。また、熱伝導方程式による解析では、解析的な手法を導入した熱伝導方程式の解析を進めた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の目的通り、カーボンナノチューブ発光素子の発光機構を解明し、高速応答性の原理についても示すことができた。加えて、計画には示されていない半導体カーボンナノチューブ薄膜を用いたデバイスでの高速応答性も示すことができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
順調に研究が進んでいることから、その発光機構の解明と発光特性向上を引き続き進めるともに、光ファイバーでの光通信の実演やシリコン上への発光素子の集積化、光インターコネクトの実演を目指す。
|
Research Products
(2 results)