2013 Fiscal Year Annual Research Report
大容量かつ省エネルギーを実現する先進的通信システムの創出
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23686058
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
落合 秀樹 横浜国立大学, 工学研究院, 准教授 (20334576)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 無線通信システム / OFDM / 電力増幅器 / 低消費電力 |
Research Abstract |
本年度は、前年度に導出したA級およびB級の電力増幅モデルに基づく各種変調方式の電力効率の理論式を用い、本研究代表者らが提案しているトレリスシェイピングに基づくピーク電力低減手法の有効性を定量的に明らかにした。さらに、それらが従来より用いられているクリッピング・フィルタリング等の手法よりも優れていることを示した。また、信号点を拡張することにより、さらにピーク電力を低減する手法の提案も行った。 トレリスシェイピング手法の欠点として、符号化変調と組み合わせる際に受信側での軟判定値の計算量が膨大となることが挙げられる。そこで本年度は、さらにトレリス構造を利用した新たなピーク電力低減手法を考案した。これらは従来手法の欠点である受信側での計算量の増加を回避できるため、今後の実用化が期待できる。本提案方式については、特許出願を行っており、またIEEEの主要な国際会議にも採択されている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
これまでに提案してきたトレリスシェイピングに基づくピーク電力低減手法の有効性を計画通り電力効率改善効果に評価するのみでなく、既に実際のパワーアンプを用いた実測による実証も行っている。また、実用性の点でより優れたピーク電力低減手法を新たに提案し、特許出願を行ったことは、当初計画の範囲を超えており、想定以上に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、実際のパワーアンプを用いて新たに提案したピーク電力低減手法の有効性を実証する予定である。また、これらの成果を理論解析および実装面からより詳細に評価し、引き続きIEEE論文誌および国際会議への投稿も行う予定である。
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