2013 Fiscal Year Annual Research Report
心血管系動態の高精度計測のための超高速超音波イメージングシステムの開発
Project/Area Number |
23686061
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
長谷川 英之 東北大学, 医工学研究科, 准教授 (00344698)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 超音波 / 高時間分解能 / 並列ビーム形成 / 心血管系 / 動態 |
Research Abstract |
平成25年度は,前年度までに開発した超音波送受信システムおよび高速超音波イメージング法を用いた生体組織動態計測法の開発および評価実験を行うとともに,ヒトでの非侵襲in vivo計測を行った.高速超音波イメージングシステムを用いて得られる生体組織からの反射・散乱超音波RF (radio frequency)信号をもとに,対象物の変位をトラッキングすることができる手法を開発した.シリコーンゴムを用いた生体模擬ファントムを用いて評価実験を行ったところ,従来のトラッキング手法より高い変位推定精度が得られることを確認した.また,ヒトを対象とした非侵襲in vivo計測により,開発したトラッキング法を用いることで心臓収縮に伴う心筋変位や頸動脈の脈波伝播速度などの計測が行えることを示した.血流動態計測法については,高速超音波イメージングシステムを用いて得られる超音波RF信号について時間方向に高域通過(moving target indicator: MTI)フィルタを適用し,超音波RF信号のフレーム間の相関を評価することにより血球からの微弱な超音波エコーを描出する手法を開発した.血球からの超音波エコーを高時間分解能で描出することで,血流による血球の動きを観察することが可能である.ただ,心臓に関しては,体内深部に存在するため超音波の伝搬減衰が大きく,血球からのエコーを高いSN比で得ることが困難であった.開発した高速超音波イメージング法では,送信ビームを集束させず,球面状に拡散させているため,対象領域(心臓)において超音波音圧が従来の集束ビームに比べ低下してしまう.拡散ビームを用いた場合の超音波出力は,現段階では安全基準を大きく下回っているため,超音波送受信系の出力を向上させ,高速超音波イメージングにおいても十分な超音波音圧を実現するようにすることが今後の課題である.
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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