2013 Fiscal Year Annual Research Report
LIQSEDFLOWの展開による海底大規模土砂流動-津波連成ダイナミクスの解明
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23686068
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Research Institution | Independent Administrative Institution Port and Airport Research Institute |
Principal Investigator |
佐々 真志 独立行政法人港湾空港技術研究所, その他部局等, その他 (10392979)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 海底地盤流動 / ダイナミクス / 津波 / 浸透 |
Research Abstract |
本研究では、代表者らが先駆的に開発し、流体動力学と土質力学アプローチの一体化により、世界で初めて、水中液状化流れのダイナミクスを整合的に予測・再現することに成功したLIQSEDFLOWを現地スケールに展開し、大規模遠心施設を活用した一連の実験と解析及び現地シミュレーションを通じて沿岸域における海底大規模土砂流動のダイナミクスを体系的に解明する。そして、沿岸域における海底地すべり・高濃度堆積物重力流の発生・発達ならびに内部凝固域の伝搬・再堆積過程と津波の連動過程を明らかにする。 上記目的の下、本年度に実施した研究の主な成果は、次のようである。 港湾空港技術研究所所有のMarkII遠心載荷装置を用いて、浸透流の存在、粘土分含有率および間隙水の粘性等をパラメタとした一連の海底地すべり・重力流可視化実験を実施した。その結果、水中斜面の崩壊が重力流に遷移しうる条件には、細粒分の含有率とともに浸透流の存在が密接に関わっていることを明らかにした。とりわけ、液状化近傍の土砂は僅かな浸透圧の作用により高濃度重力流に遷移することを明らかにした。また、この際、間隙水の粘性を上げることにより流動性が低下することを示した。 津波による越流と浸透の同時連成作用を機能的に制御し高速度カメラによる高度な画像解析を装備した津波越流-浸透連成遠心実験システムを新たに開発し,沿岸構造物周りの土砂流動問題に適用した。その結果、津波による浸透と越流の連成作用による進行性すべり破壊を伴う地盤流動機構を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
LIQSEDFLOWを現地スケールに展開し、カリフォルニア河口デルタの海底地すべり現象の定量的再現に成功し、沿岸域における海底大規模土砂流動のダイナミクスにおいて、重要な地形形成機構を明らかにした点で、順調に進展している。また、実験的には、予定していた大規模施設の調整に時間を要しているため、別途、港空研所有の遠心施設を用いた海底地すべり・重力流実験ならびに津波と地盤流動の連成実験を計画し、双方において知見を得ている。
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Strategy for Future Research Activity |
津波と海底地盤流動の連成実験を推し進めるとともに、より広域に適用可能な流動モデルについて検討を進める予定である。
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Research Products
(6 results)