2012 Fiscal Year Annual Research Report
脳磁界計測を用いた音環境の動的評価メカニズムの解明に関する研究
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23686086
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
添田 喜治 独立行政法人産業技術総合研究所, 健康工学研究部門, 主任研究員 (10415698)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 脳磁界 / 音質 / サイン音 |
Research Abstract |
本研究は,音環境評価の基本となる音の質的要素の時間変化とヒトの脳磁界反応の関係を調べ,動的音環境評価メカニズムを明らかにすることを目的とする.本年度は,音の質的要素の変化が心理的不快感に及ぼす影響の調査,脳磁界計測を用いた最適サイン音設計手法の検討を行った. 鉄道駅構内・車内は,多くの人々が長時間利用する場所であるが,その音響特性はあまり調査されていない.これまでの研究代表者らの研究で,騒音レベルに加えて,騒音を自己相関・相互相関関数で解析することにより得られる,ピッチの明瞭性,両耳間相互相関度,スペクトル重心などの指標を用いて,鉄道駅構内・車内音環境の定量化を行った.本年度は,それらの質的要素が心理的な不快感に及ぼす影響を明らかにするため,鉄道駅構内・車内音環境に対する心理的不快感が相関関数解析によりえられる指標により予測できないか検証した.その結果,不快感は,騒音レベル,ピッチ明瞭度,両耳間相互相関度,スペクトル重心により高精度で予測できることを明らかにした. 駅の改札口や階段の場所を音で案内する「サイン音」は,視覚障害者にとって危険物からの逃避や目的場所への移動のために重要である.しかし,実際には視覚障害者の4割強がサイン音を利用しにくいと報告している.本研究では,脳活動からわかりやすいサイン音の推定を目指し,鉄道駅構内音環境をシミュレートした環境下で,8種類のサイン音(鳥の鳴き声)聴取時の脳磁界活動を解析した.カッコーの鳴き声を聞いている時にN1m活動強度が最大となったことから,カッコーが利用しやすいサイン音の有力候補であることを示した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
音の質的要素を用いることで,音に対する不快感が精度良く予測できることを今年度は予定度通り明らかにすることができた.また,サイン音に関しても模擬駅構内騒音環境において,最適サイン音候補を見つけることができた.
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Strategy for Future Research Activity |
音響空間における基本的要素,残響に注目して実験を進める予定である.サイン音に関しては,シミュレーションにより,どのように改良すればよりわかりやすいサイン音をデザインできるか検討する予定である.
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[Journal Article] Effects of sound source location and direction on acoustical parameters in Japanese churches2012
Author(s)
Soeta, Y., Ito, K., Shimokura, R., Sato, S., Ohsawa, T., and Ando, Y.
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Journal Title
Journal of Acoustical Society of America
Volume: 131
Pages: 1206-1220
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