2013 Fiscal Year Annual Research Report
共有結合性半導体バルク単結晶における一次再結晶過程の解明
Project/Area Number |
23686106
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
森下 浩平 京都大学, エネルギー科学研究科, 助教 (00511875)
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Project Period (FY) |
2011-11-18 – 2014-03-31
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Keywords | 一次再結晶 / シリコン / ゲルマニウム / 高温塑性変形 |
Research Abstract |
本研究では、高密度に転位を導入した共有結合性半導体バルク単結晶における一次再結晶過程を解明することを目的として、(1)室温で容易にへき開破壊に至るシリコン(Si)を、元の厚さの半分以下にまで押潰すことのできる高温プレス成型加工における変形機構の解明に向けた検討、(2)結晶に高密度に導入された転位の歪場を解消することを駆動力とした一次再結晶過程の解明にむけた検討、(3)昨年度成果からの派生課題であるパルス通電下での変形において、抵抗加熱方式での従来のプレス成型では試料が破壊されてしまう低温域(<900℃)での変形が可能となることに対し、高温プレス成型とパルス通電成型との比較検討、を平成25年度の課題として設定、研究を進め、以下の成果を得た。 成型用の型として上下とも平面おび上側のみ球曲面の型を用い、φ3mm、t2mmのSi単結晶を融点(1414℃)の極近傍の種々の温度で種々の荷重で成型し、SEM-EBSP法による結晶方位解析およびエッチピット法による転位分布解析を進めた。初期状態で単結晶である試料の結晶方位は、変形の進行とともに大きく変化するが、その分布の差異は型形状の違いほど大きくなく、結晶構造に応じた転位運動の結果である。変形後の試料の多くは、動的再結晶過程により、冷却取出し時点で既に数十ミクロンの微小な多結晶組織を示しており、15時間の熱処理によって500ミクロン以上にまで成長した。 パルス通電下での変形と高温プレス成型とを赤外透過率、結晶方位分布、転位分布の観点から比較した結果、明確な結晶性の差異が認められた。すなわち、パルス通電下での変形においては、高温プレス成型温度よりもかなりの低温で大変形が可能であるにもかかわらず、試料の終状態での転位密度が低い。本研究課題の成果を踏まえ、今後、この現象の理解・解明へと進めていきたい。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)