2013 Fiscal Year Annual Research Report
移流自己組織化を用いたコロイドナノ粒子パターン構造制御手法の確立とその応用展開
Project/Area Number |
23686109
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
渡邉 哲 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (80402957)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 移流集積法 / 自己組織化 / ネットワーク構造 / 透明導電膜 / 格子ボルツマンシミュレーション / メニスカス / 濡れ性 |
Research Abstract |
実験的検討:液レベル制御式移流集積法を用いたストライプ状ネットワーク構造の形成速度をさらに高速化するべく,高い粒子濃度(0.1 vol%)のサスペンションを使用して検討を行った。その結果,高濃度領域でも粒子の堆積速度は粒子濃度に比例して増加することを確認した。一方で,高濃度条件下では,非堆積部であるべき部分に粒子が堆積してしまったため,透過率は低下する結果となった。この問題を解決するために吸引速度と基板の濡れ性を変化させたところ,吸引速度2500 μm/s,接触角48度において,透過率を大きく低下させることなく構造形成可能であることを見出した。さらに本手法を改良し,液面の上昇操作を加えることで,堆積部厚みが増大することを確認した。液面の上昇/降下速度を調節することにより,非堆積部への粒子堆積を防ぎつつ断面積を増加できることを示した。ストライプ構造を形成後,基板を90度回転してもう一度集積を行うことで,格子状構造が得られる。得られた格子構造を焼成後,表面抵抗と透過率を測定したところ,抵抗は30Ω/□,透過率は88%と,初年度の結果から大きく性能が向上した透明導電膜の形成に成功した。 理論的検討:移流集積過程において,粒子堆積部先端でのメニスカス挙動が粒子集積構造に与える影響を詳細に検討するため,気液二相系格子ボルツマン法を用いた流体シミュレーションにより,移流集積過程を模した系における界面の形状変化を追跡した。メニスカス先端へ向かう対流が形状変化に与える影響を検討し,移流集積過程におけるメニスカス形状の動的な挙動が溶媒蒸発に誘起される対流に起因することを明らかにした。さらにメニスカスの動的形状を予測するモデルを構築し,メニスカスの破断は,曲率が大きくなることで幾何学的に界面形状を保持できなくなるために生じることを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(15 results)