2011 Fiscal Year Annual Research Report
セルフパワード・ユビキタス制振の高度実現化に向けた研究
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23686125
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
槙原 幹十朗 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (60392817)
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Keywords | 環境技術 / 航空宇宙工学 / 環境対応 / 宇宙インフラ / 知能機械 |
Research Abstract |
1)前年度までの予備実験の実験結果の解析を行った.現在の回路と実験系で予備実証が済んだ検証実験の結果を纏め,多角的に考察した.この考察を基に,エネルギ損失を小さくしエネルギ回生効率を上げる新規アイデアを考案した.考案したアイデアを実際に作成し,実装することが出来た. 2)第一振動実験系を製作した.2自由度のバネ・マスよりなる第一振動実験系の構造体を製作した.数値計算を援用して,多彩な実験が出来る構造体を目指した.圧電アクチュエータを組み込むことで実験系の構造体が完成した. 3)実験系の運動方程式の同定・非線形性補償に関する研究を行った.各種特性実験を行い,実験系の構造特性と電気特性を把握した.その構造特性と電気特性を基に,運動方程式を圧電アクチュエータ・センサーの電荷・電圧をも含めた数式形で同定・導出した.制御器と推定器の定式化の基礎となる式であるから,丁寧に複数回導いたので,信頼性のある定式化が導出できた. 4)セルフパワード制振システムの設計を行った.予備実験の解析結果と構造特性を踏まえ,セルフパワード・エネルギフローを実現する電気・電子素子回路を含めたセルフパワード制振システムを設計した. 5)上記設計に基づいてセルフパワード制振の全体システムを製作した.制作したシステムを使って,実際に期待した通りに動作するのかを確認した.定量的には微小違いがあるものの,定性的には期待通りの動作が確認できた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
震災の影響がありながらも,当初の予定通りに,研究が目標に向かって着々と進んでいるから.特に,実験系が完成したことは大きな進歩と言える.更に,電気回路の改良などにも精力的に取り組んだことも大きい.
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Strategy for Future Research Activity |
今後も当初の計画通りに研究を推進していく.多様な実験が出来る構造体を目指して制作した実験系を使って,様々な動作確認を行っていく.引き続き,実際に期待した通りに機能するのか限界まで確認する.更に,定量的には微小な違いの解明に取り組んでいく.
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