2012 Fiscal Year Annual Research Report
石炭のクリートネットワークにおける流体流動の解明とCO2-ECBM/Sへの応用
Project/Area Number |
23686129
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
渡邉 則昭 東北大学, 環境科学研究科, 助教 (60466539)
|
Project Period (FY) |
2011-11-18 – 2013-03-31
|
Keywords | 資源開発工学 / 流体 / 二酸化炭素排出削減 / フラクチャー / 二相流 |
Research Abstract |
CO2-ECBM/Sへの応用を念頭に、特に石炭のクリート(フラクチャー)ネットワークにおける二相流動特性を明らかにすることを目的とした。Semi-dynamic法による相対浸透率測定が可能な新開発の二相流動実験システムを用い,フラクチャーの上下面同士が良くかみ合ったフラクチャーに対する封圧下二相流動実験を実施したところ,相対浸透率の顕著な毛管圧依存性が明らかになった。すなわち,封圧下のフラクチャーにおいては,毛管現象が無視できないほど開口幅が小さく,二相流動特性は既存の模擬フラクチャーを用いた研究から得られたXモデルおよびViscous couplingモデルでは再現できないことがわかった。加えて、フラクチャー開口幅分布を用いた非定常二相流動モデルを新たに開発,毛管現象および粘性の影響を考慮した二相流動解析を実施し,実験で使用したフラクチャーの相対浸透曲線を求めたところ,やはりXモデルやViscous couplingモデルとは全く異なる相対浸透率曲線が得られた。さらにこの相対浸透率曲線は,毛管圧の影響が顕著な多孔質岩の相対浸透率曲線(Coreyモデル)とも大きく異なっており,三次元的な流路を形成できる多孔質岩よりも,二次元的な流路しか形成できないフラクチャーにおいては,相間の相互干渉が大きいことが示唆された。本研究を実施することにより,既存の相対浸透率曲線では,フラクチャーの二相流動特性を表現することができないことが明らかになった。しかしながら本研究では,フラクチャーの上下面が良くかみ合ったフラクチャーのみを使用しており、また封圧条件も限られている。フラクチャーの上下面のかみ合い(せん断変位)の変化や封圧により開口幅分布が変化した場合,二相流動特性も本研究のものとは異なる可能性があるため,今後より広範な条件での二相流動特性の評価が必要であることが明らかになった。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|