2013 Fiscal Year Annual Research Report
骨形成や糖尿病と関連するNPP1タンパク質の機能構造解析
Project/Area Number |
23687014
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西増 弘志 東京大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (00467044)
|
Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
|
Keywords | Enpp / リゾホスファチジルコリン / X線結晶構造 |
Research Abstract |
Enppファミリータンパク質は脊椎動物に保存された細胞外酵素であり、ヌクレオチドやリゾリン脂質のもつホスホジエステル結合を加水分解する。ほ乳類は、基質特異性と生理機能の異なる7つのEnppファミリータンパク質(Enpp1~Enpp7)をもつ。Enpp1はATPを加水分解しピロリン酸を産生することにより骨形成を制御する一方、Enpp2はリゾホスファチジルコリン(LPC)を加水分解しリゾホスファチジン酸を産生することによりさまざまな細胞応答を引き起こす。結晶構造から、Enpp1、Enpp2の基質特異性を規定する構造基盤が明らかになっている。Enpp6はLPCやグリセロホスホコリンを加水分解しホスホコリンを産生することによりコリン代謝に関わるが、そのコリン認識機構は不明だった。 Enppファミリータンパク質の多彩な生理機能の構造基盤を解明するために、Enpp6とホスホコリンとの共結晶構造を1.8Å分解能で決定した。結晶構造から、ホスホコリンのコリン基は、保存されたチロシン残基が形成するコリン結合ポケットにより認識されていることが明らかとなった。変異体解析の結果、コリン結合ポケットはEnpp6の酵素活性に重要であることが確かめられた。Enpp1、Enpp2、Enpp6の結晶構造を比較することにより、Enppファミリータンパク質が多彩な基質特異性と生理機能を発揮する分子機構が明らかとなった。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(5 results)