2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23689024
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
後藤 康之 東京大学, 農学生命科学研究科, 准教授 (50553434)
|
Project Period (FY) |
2011-11-18 – 2014-03-31
|
Keywords | タンデムリピート抗原 / リーシュマニア症 / B細胞 / BAFF |
Research Abstract |
申請者はこれまでにリーシュマニア原虫感染時においてリピート抗原に対する抗体反応は非リピート抗原に対するものと異なることを示してきた。つまり、リピート抗原には非リピート抗原には無いユニークなB細胞活性化機能がありそれがTR蛋白の強い抗原性に寄与していることは明らかである。昨年度までに行ったマウスを用いた実験により、Leishmania donovani感染時に誘導される抗体産生はpolyclonalなものではなく抗原特異的であること、そしてその中でもTR抗原に対する抗体産生が非リピート抗原に対する蛋白よりも早期に誘導されることが分かった。 本年度は、抗TR抗体がより優位に産生される時期において二次リンパ機関として免疫応答に重要な役割を果たす脾臓に特に焦点を置き、①感染によって引き起こされる脾臓の腫大に関与する細胞群の同定し、また②脾臓B細胞がどのようなサイトカインやB細胞活性化因子などを産生しているか解析することによりTR抗原にユニークなB細胞活性化機構について明らかにすることを目的とした。L. donovani感染6か月マウスは非感染マウスと比較して重量で20倍以上の脾臓を呈した。その脾臓では様々な種類の細胞が増加していたが、リンパ球の割合でみると非感染マウスではT細胞がB細胞の1.5倍存在するのに対して感染マウスではその割合がほぼ同じとなりB細胞の活性化が優位であることが考えられた。B細胞の活性化に関わる因子であるBAFFの血清濃度を測定したところ、感染が進み脾臓サイズの増大や血清IgG濃度の増加につれてBAFFの濃度も上昇することが初めて明らかになった。この血清BAFFの亢進はヒト内臓型リーシュマニア症患者でも観察され、本症の病態にB細胞の活性化が関与し、その免疫応答にBAFFが関与することが示唆された。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(7 results)