2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23689043
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
曽田 学 自治医科大学, 医学部, ポストドクター (10406118)
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Keywords | EML4-ALK / 肺がん / RT-PCR |
Research Abstract |
EML4およびALK遺伝子の融合点を標的としたRT-PCR法は理論上偽陽性が存在せず、しかもPCR法で検出できるので極めて高感度な融合型ALK陽性肺がんの分子診断法となる。ただしALK側の融合点が常にエクソン20であるのに比し、EML4側は様々な融合点が存在するため(申請者のグループら、Cancer Res 68:4971, Clin Cancer Res 14:6618)、これら様々なin-frame fusionを全て検出することのできるmultiplex RT-PCR法を開発した。さらに我々が別に発見したKIF5B-ALK融合キナーゼを含め(Clin Cancer Res 15:3143)、これら融合型ALKキナーゼの全てのバリアントを検出するmultiplexRT-PCRを用いて我々はALK肺がん研究会におけるプロスペクティブ診断活動を行った。既に1000例近くの解析を終了しているが、本解析では喀痰、胸水、気管支洗浄液、凍結生標本など様々な臨床試料を用いた解析を行っており、RT-PCR法による診断が実際に使用可能であることを確認出来た。 一方、フォルマリン処理によりRNAが変性しているパラフィン包埋標本から融合型ALKを検出するための、高感度免疫組織染色法(Clin Cancer Res 15:3143)も利用して、ALK肺がん研究会の診断活動における全てのmultiplex RT-PCR解析結果、高感度免疫組織染色法解析結果およびFISH法解析結果を統合して、現在それぞれの解析法による診断結果の一致率を検証中である。 すでに2012年3月に、ALK遺伝子異常肺がんに対する特効薬とも言えるALK阻害剤の一つ(crizotinib)がわが国でも薬剤承認されており、融合型ALK陽性肺がんの正確な診断法の確立が急務とされている。今回のデータ解析により、実地臨床における融合型ALK陽性肺がんをどのようなプロセスにより診断するべきかについて最終的な提言を世界に発信できるものとなる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通りに診断データの解析は実行されており、得られたデータの検証作業が順調に進行中である。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究計画においてはこれまでの診断実績の検証を行い、臨床の場での最適なEML4-ALK陽性肺がん診断法の最終的な提言を行う。一方、これまでALK阻害剤で治療中に再発した症例について詳細な遺伝子解析を行い、ALK阻害剤に対する耐性獲得機構を明らかにすることも目指す。
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Research Products
(17 results)
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[Journal Article] A common BIM deletion polymorphism mediates intrinsic resistance and inferior responses to tyrosine kinase inhibitors in cancer2012
Author(s)
Ng KP, Hillmer AM, Chuah CT, Juan WC, Ko TK, Teo AS, Ariyaratne PN, Takahashi N, Sawada K, Fei Y, Soh S, Lee WH, Huang JW, Allen JC, Jr., Woo XY, Nagarajan N, Kumar V, Thalamuthu A, Poh WT, Ang AL, Mya HT, How GF, Yang LY, Koh LP, Chowbay B, Chang CT, Nad
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Journal Title
Nat Med
Volume: 18
Pages: 521-528
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[Journal Article] RET, ROS1 and ALK fusions in lung cancer2012
Author(s)
Takeuchi K, Soda M, Togashi Y, Suzuki R, Sakata S, Hatano S, Asaka R, Hamanaka W, Ninomiya H, Uehara H, Choi YL, Satoh Y, Okumura S, Nakagawa K, Mano H & Ishikawa Y
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Journal Title
Nat Med
Volume: 18
Pages: 378-381
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