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2011 Fiscal Year Annual Research Report

鎮痛薬のTRPチャネルに対する作用の検討

Research Project

Project/Area Number 23689068
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

辛島 裕士  九州大学, 大学病院, 助教 (80380434)

KeywordsTRPチャネル / 鎮痛薬 / パッチクランプ
Research Abstract

本研究では、慢性疼痛や癌性疼痛の治療補助に頻用されるアセトアミノフェン、抗てんかん薬(ガバペンチン、クロナゼパム)、プレガバリンのTRPチャネルに対する作用を主にパッチクランプ法、さらに細胞内カルシウム測定法を用いた生理学的手法を用いた実験を行う事を目的としている。
しかし、本研究室ではパッチクランプのセットアップがなく、通常電気生理学的実験セットの組み上げには多くの時間と労力を要する起め、本年度は主にパッチクランプセットアップの完成を目指した。東日本大震災による科研費削減可能性の通達があったことにより機器購入の変更を余儀なくされ、またパッチクランプに必要不可欠なノイズ除去が困難を極め、当初の計画より時間が掛かったが、予定通りようやく次年度実験に向けての準備が整ったところである。また、それと同時進行でTRPチャネルの一過性発現細胞株の確立を行った。ルーベンカトリック大学生理学教室より供与を受けたTRPチャネル遺伝子(TRPA1,TRPV1,TRPV2,TRPV3,TRPV4,TRPM8)をHEK細胞に組み込む系を確立した。また、コントロールで行った細胞内カルシウム濃度測定実験において、発現させたチャネルが目的とする遺伝子であることを確認している。上記薬品を投与した実験においては、一部の薬品でTRPA1とTRPV1に反応が見られたものがあり、今後はこの実験結果をもとにパッチクランプを用いた実験を行う予定である。TRPA1とTRPV1は末梢神経に発現し痛み受容に関与することが知られているチャネルなので、本研究での機能解明が、疼痛のメカニズムの理解やさらなる治療法の確立に繋がる可能性がある。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

東日本大震災の影響により科研費が全額支給されない可能性が出たため、研究に必要な機器の購入を変更せざるを得なかった。計画では蛍光顕微鏡を購入予定だったが、以前に購入した顕微鏡を改造して用いることとなった。この改造に4ヶ月ほどの時間がかかり、その間セットアップが不可能であった。またパッチクランプ実験では必須である電気ノイズ除去がうまくいかず、アースを打ち直す工事も必要となった。そのため、パッチクランプ実験に関しては、ようやく準備が整った段階である。
同時進行で行う予定であった、細胞内Ca測定実験に関しては、予定している一部の系(TRPA1,TRPV1)に関してPreliminaryな結果は得られているが、まだ他の系(TRPV2,TRPV3,LTRPV4,TRPM8)に関しては、まだ結果が出ていない。

Strategy for Future Research Activity

細胞内カルシウム濃度測定実験において結果の得られたもの(TRPA1とTRPV1)について、パッチクランプ法を用いた実験を行い電気生理学的解明を目指す予定であう。

  • Research Products

    (1 results)

All 2011

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 冷刺激受容体TRPA12011

    • Author(s)
      辛島裕士
    • Organizer
      第4回麻酔科痛みのメカニズムを語る会
    • Place of Presentation
      日本都市センター
    • Year and Date
      2011-10-29

URL: 

Published: 2013-06-26  

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