2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23689076
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
吉田 竜介 九州大学, 歯学研究科(研究院), 講師 (60380705)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 味細胞 / GABA / 遺伝子改変マウス / 味覚 / 発達 / Cl-濃度 |
Research Abstract |
本研究では、GABAの発達過程での機能に注目し、神経挫滅後の味覚情報ライン再生過程における味蕾内GABA系の機能・動態および作動機序を解析することで、味細胞の機能成熟におけるGABAの役割を明らかにすると共に神経系における分化・発生・再生のモデルと成すことを目的とする。 本年度は、GABA合成に関与するGAD67を欠損させたマウスにおいて、味蕾組織の形態的変化について解析した。GAD67-GFPノックインマウスを用い、ヘテロおよびホモマウスにおける味蕾内でのマーカー発現を調べた。尚、ホモマウスは口蓋裂の影響により生後すぐに死亡する為、生後1日目の比較を行った。しかし、II型細胞マーカーであるgustducin、III型細胞マーカーであるSNAP25およびGAD67-GFPの発現に差は見られなかった。また、ホモマウスにおいてSNAP陽性神経線維の味蕾への神経支配も見られた。これらは、味細胞の発達過程や神経支配の過程にGABAは明白な役割を持たない可能性を示唆する。ヘテロマウスにて生後3日目までのマーカー発現を調べると、gustducin発現細胞の数は増加する傾向が見られたが、SNAP発現細胞やGAD-GFP発現細胞が生後1日目よりも低下する傾向が見られた。その要因や生理学的意義については不明である。 次に、Cl-イメージング法によりT1R3発現細胞、GAD67発現細胞の細胞内Cl-濃度について調べた。NigericinおよびTributyltinを加え細胞外溶液のCl-濃度を様々に変化させたところ、60-80mM Cl-の時にMEQ蛍光強度の逆転が見られ、予想される細胞内Cl-濃度は約72mMと非常に高値であった。これは、味細胞では非常に高い細胞内Cl-濃度が維持されている可能性を示唆する。これがGABAを投与した際、一部の細胞で見られる蛍光強度の増加の原因であると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(19 results)