2011 Fiscal Year Annual Research Report
外来化学療法を受けるがん患者と家族のQOL向上を目指す外来治療支援モデルの構築
Project/Area Number |
23689086
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
二井谷 真由美 広島大学, 保健学研究科, 講師 (30326441)
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Keywords | がん / 治療期 |
Research Abstract |
本研究は、治療を受けるがん患者と家族のQOL向上を目指して、実践可能かつ効果的な外来治療支援モデルを構築し、その有効性について検討することを目的とした。まずはじめに、治療のサポートを担う看護師が、看護においてどのようなところに困難を感じているかを明らかにすることを目的に、H県内のがん診療連携拠点病院に認定された1施設の看護師148名を対象に困難感の調査を行った。その結果、特に困難感が強かったのは、「コミュニケーションに関すること」、「自らの知識、技術に関すること」、「システム、地域連携」に関することの3領域であることが分かった。 コミュニケーションとシステムの困難感について、これらの問題点に対する解決策の示唆を得ることを目的に、University of Michigan Comprehensive Cancer Centerの視察を行った。Breast Clinicon、Infusion ClinicやSymptom Management Teamの見学、Colorectal Surgical Teamの回診、Colorectal Tumor Boardに参加した。看護部長の話では、縦割り組織のためにコミュニケーション不足になることは日本と同様であるが、解決するために、Tumor Boardに多職種が参加すること、各組織をNPが管理し、NP間のミーティングを毎日行うことで解決するよう努力しているとのことであった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究計画立案時に施設する予定であった施設との交渉がうまくいかず、施設を急遽変更し、再度交渉から始めたため、計画に遅れが生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
University of Michigan Comprehensive Cancer Centerの視察の結果、スタッフ教育や他職種でディスカッションする場を設けることの重要性を感じた。 今後は、看護師への教育の検討とその効果の検証、他職種のなかでも特に医師が職種間の連携についてどのように考えているかを調査し、効果的な連携のあり方について検討していくこととする。
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