2013 Fiscal Year Research-status Report
安全で容易なモジュール合成のためのプログラミング言語機構の研究
Project/Area Number |
23700033
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
青谷 知幸 東京工業大学, 情報理工学(系)研究科, 助教 (20582919)
|
Keywords | プログラミング言語 / モジュラリティ / アスペクト指向プログラミング / 文脈指向プログラミング / 型間宣言 / 分割コンパイル / 層活性機構 |
Research Abstract |
アスペクト指向プログラミング(AOP)言語におけるインターフェース定義の見直しと改良,そして文脈指向プログラミング(COP)言語における層活性機構の統一に関する研究を行った. AOPは横断的関心事をモジュール化するプログラミングの技術である.型間宣言はAOP言語が提供する機構の一つで,既存のクラスや構造体に新しいメソッドやフィールドが追加できる.だが型間宣言を用いてしまうと,モジュールごとのコンパイルができなかった.従って,モジュールの合成も不可能である.本研究では型間宣言のインターフェースを定義することでモジュールごとのコンパイルとコンパイルされたモジュールの合成を可能にした.代表的なAOP言語であるAspectJ言語に型間宣言のためのインターフェースを導入し,モジュールごとのコンパイルができない既存のAspectJプログラムをこのインターフェースを用いるように書き換えて,モジュールごとのコンパイルができることを確かめた. COPは文脈に依存した振舞をモジュール化するプログラミングの技術である.文脈に依存した振舞は層というモジュールに分割して記述される.層活性機構はプログラム実行時に振舞を切り替えるための機構である.層活性機構には振舞の切り替えに関して得手不得手があり,理想的なCOP言語は複数の層活性機構をプログラマが選択的に使うことができるものである.本研究では複数の層活性機構の混ぜあわせを可能にするための理論的基礎を構築した.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究成果は国際会議および国際ワークショップ論文として発表された.
|
Strategy for Future Research Activity |
文脈指向言語の層活性機構の混ぜあわせにかんして,プログラムの仕様に照らしあわせた安全性の検証技術を研究する.
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
小額であったため,基金であることと考えあわせて,次年度への繰越とした. 携帯するタブレットPCを購入する.
|