2012 Fiscal Year Annual Research Report
再構成可能アーキテクチャによるバックアップ機構を有する高信頼システム
Project/Area Number |
23700059
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Research Institution | Kochi University of Technology |
Principal Investigator |
密山 幸男 高知工科大学, 工学部, 講師 (80346189)
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Keywords | ディペンダブルコンピューティング / 計算機システム / 再構成可能アーキテクチャ |
Research Abstract |
本研究課題では、システムを停止させることなく各種故障の検知や修復を小面積コストで実現する高信頼再構成可能システムを提案し、実デバイスによる動作検証と有効性評価まで行うことを目的としている。研究目的を達成するため、1)高信頼再構成可能アーキテクチャによるバックアップ回路の実現、2)スキャンパスを用いたNBTI劣化緩和手法の提案、3)自己調整による性能回復を考慮した寿命予測手法の提案、の3項目について取り組んだ。 まず、高信頼再構成可能アーキテクチャ上に所望のバックアップ回路を実現するため、混合粒度型高信頼再構成可能アーキテクチャを提案した。データストリーミング処理だけでなく、条件分岐やビット演算などの制御構造を含む実用的なアプリケーションをサポートするため、提案アーキテクチャは粗粒度に加えて細粒度の構成要素を搭載する。平成23年度に試作したチップを用いて、平成24年度は実デバイスによる動作検証と、放射線照射実験等による有効性評価を行った。提案アーキテクチャと評価結果について、それぞれIEEEが主催する主要国際会議に投稿中である。 NBTI劣化緩和手法については、システム/デバイスのスタンバイ中にスキャンパスにランダムパタンを入力することで高効率な劣化緩和が可能になることをシミュレーション環境を用いて示し、PATMOSにて成果発表を行った。 性能回復を考慮した寿命予測については、粗粒度再構成可能アーキテクチャにおいてクリティカルパスとなり得る複数パスのタイミング余裕を監視し、経年劣化等によって指定値を下回ったことを検知する機構を提案した。本手法により、タイミング故障の発生を予測できるだけでなく、タイミング故障を回避する代替パスの特定も可能である。関連研究成果も含めて、FPL、ReConFigにて成果発表を行った。
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