2012 Fiscal Year Research-status Report
無線LAN環境におけるオーバヒアリングを用いた高速ダウンロード方式
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23700071
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
大坐畠 智 電気通信大学, 情報システム学研究科, 准教授 (30361744)
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Keywords | 無線ネットワーク / 高速ダウンロード / オーバヒアリング / クロスレイヤ制御 / マルチホップネットワーク |
Research Abstract |
携帯端末が、無線LANや無線アドホックネットワークを介して、同一コンテンツを複数端末がある時間範囲内にダウンロードをする場合の冗長通信削減方式を明らかにする。他端末宛てであるが、自端末もダウンロードしているコンテンツの一部分をブロードキャストメディアである無線リンクのオーバヒアリング(overhearing)により、自らはその部分をダウンロード要求をせずに有効活用し、冗長な通信を削除する。オーバヒアリングを実現するため、シーケンス番号によるTCPの信頼性制御の制限を開放する必要があるが、P2Pファイル共有ソフトで用いられた、ハッシュマップによる信頼性の制御を用いる。マルチホップ環境に拡張し、コンテンツの各ノードへのキャッシュによるさらなる冗長な通信の削減方式を明らかにすることを目的として研究を実施した。 平成24年度では、1ホップの無線環境では、実環境を想定し、通信速度や無線でのエラーレートが異なるようなヘテロジニアスな環境に対応するために送信するピースおよびノード選択のスケジューリング方式の改良を行い、実機による性能評価をおこなった。さらに、ネットワークコーディングを組み合わせることにより、さらに速度が向上することを示した。スケーラビリティの評価のためのエミュレーション環境を整備し、30台程度での提案方式の基礎評価を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1ホップ環境では,ヘテロジニアスな環境での方式の開発、評価ができている。さらに、スケーラビリティ評価のためのエミュレーション環境の構築、改良が進んでいるため。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度では、実環境を想定し、通信速度や無線でのエラーレートが異なるようなヘテロジニアスな環境に対応するために、物理的な転送速度、オーバヒヤリングの効率を考慮した、送信ピースおよび送信先選択方式を開発し、評価をおこなった。さらに、ネットワークを用い、通信効率を高めることを確かめた。スケーラビリティの評価のための、エミュレーション環境も構築、および、改良し、30台程度で提案方式の有用性を確かめている。平成25年度から、方式をマルチホップに拡張するが、基本的な方式の検討、評価環境(エミュレーション環境)の準備もほぼ整っている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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